また、今回の東京オートサロンには、日本以外の自動車メーカーも出展していた。中国のEV大手「BYD」が北ホールの建物内にも通常のブースを出展する以外に、併催された東京アウトドアショーにもEVならではの給電機能をアピールしたブースを展開したのだ。
これはアウトドアユーザーというより、東京オートサロン来場者にさらにアピールするのが狙いだろう。中国メーカーと言えど日本法人は日本人スタッフは多く、さらに東京オートサロンの人気ぶりは中国にも響き渡っている。
主催した事務局の発表によれば、今回の東京オートサロンは3日間でおよそ18万人の来場者を数えたという。コロナ禍以前は30万人規模となっていただけに、海外からの旅行者が減少していることを考えれば、国内での人気は衰えを知らず、海外からの関心も依然として高い。
豊田章男社長は「クルマ好きを誰一人置いていきたくない」と発言した。これは言い換えれば、自動車関係者を巻き込んで、日本のクルマ社会を盛り上げていくことを意味している。
そのためだけに2台のAE86(90年代のカローラレビン/スプリンタートレノ)を2、3カ月でEVと水素エンジン化して、今回の東京オートサロンに間に合わせたのだから、その本気ぶりが伝わってくる。
豊田社長が東京オートサロンに入れ込みのは、今の世論を変えていくには、クルマ好きのほとんどを味方につける必要があると思っているからだろう。普通のユーザーはクルマにおける発言力、発信力はそれほど高くないから、世論を動かす力はクルマ好きの方がポテンシャルが高い。
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