ここまでの話を経て「やっぱり外資系マーケターの方が給与も、キャリアにおいても良さそうだ」と考える方も多いかもしれないが、そんなことはない。希少性が高い外資マーケターに対し、日系マーケターには副業のチャンスが今後増えてくると予測している。
すでに多くの企業が副業人材の採用を進めており、同時にマーケターの副業プラットフォームが乱立している現状がある。SUNTORYを始めとする大企業においても、従業員の副業許可をこの数年で解禁する動きが見られる。
マーケティングの副業としてはジェネラリストよりも、特定の専門領域にとがった知見のある、プロフェッショナル型のマーケターの方が圧倒的にチャンスが多い。事実、かつてWeb代理店で勤務していたWebマーケティングの運用者や営業人材の独立がここ10年で大きなトレンドとなり、独立型代理店が急増した。
それ以外にもセミナーやイベント、CRMなどにとがったスキルを持つB2Bマーケターと呼ばれるジャンルも登場した。筆者は社内だけでなく副業人材として社外で経験を積むことは、最終的に本業に良い影響を与えると考えている。この流れがもっと加速すれば、日本のマーケティングのレベル自体が大きく引きあがる一因となると考える。
総括として、マーケティング業界は変動が大きいドメインであり、外資系マーケターを始めとするジェネラリスト型人材と、日系マーケターを代表とするプロフェッショナル型人材の役割の違いは今後も間違いなく加速する。
それだけでなく、上記でお伝えしたような構造上の理由による、業務フローの違いもあるのも事実だ。今後マーケティングのキャリアを考える皆さんには、ぜひこの構造的な違いやそれぞれのメリット・デメリットを正しく理解したうえで、納得のいくキャリア選択をしていただきたい。
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