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6500室を一斉開業 欧州最大ホテルチェーン幹部に聞く「国内リゾート進出の狙い」(3/3 ページ)

» 2024年09月04日 08時00分 公開
[河嶌太郎ITmedia]
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地域との連携による地方創生

――国際ブランドとなったことで、従業員の英語教育はどうなりましたか。

ダニエルズ: アコーの一員になったことで、普段連絡するメールは全て英語になっています。これも英語教育の一環です。それとは別に、従業員の育成プログラムの中に英語はもちろん入っています。個人の研修時間としても、英語を勉強する機会は設けてあります。

――「メルキュール」のブランド名は、都市部に住む人であれば知名度はありますが、日本全体でみるとまだ途上だと思います。今後どのようにメルキュールブランドを浸透させていきたいですか。

ダニエルズ: メルキュールとグランドメルキュールでは「ローカル」という言葉を使うのですが、やはり旅行者は「ローカル」(地方)を訪れるわけです。メルキュールというホテルがあるから訪れるのではなく、この地域があるから訪れるわけです。ですので、旅行先となる地域との連携は重要視しています。単に一棟のホテルがそこにあるのではダメで、一つのコミュニティーとしてメルキュールがそこになければなりません。

――その点では、例えば山梨県北杜市にある「グランドメルキュール八ヶ岳リゾート&スパ」では北杜市の連携を進めるなど、地方創生的な、地域との連携も大事になってきますね。

ダニエルズ: 自治体の連携は今後も継続していきます。現時点では、北杜市のほかに千葉県南房総市や鳥取県伯耆町は先行して自治体連携を進めています。

 当社の強みは、その地域の魅力を世界に発信できる体制を確立できている点です。しかし、これは自治体やローカルコミュニティーのインプットがなければうまく発信できません。ですので、日本の地域コミュニティーに新たに加わるホテルブランドとして、そして地域の一員として、日本の地域の魅力を世界に発信していきたいと考えています。

中国地区最高峰「大山」の麓に立ち、日本海を望む「メルキュール鳥取大山リゾート&スパ」では、地元の酒蔵「上代」のあま酒を使用した新メニューを9月30日まで提供している(プレスリリースより)
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