店を構えていれば客が来てくれるクリーニング店とは違い、新しい商品は自分から働きかけなければ売れるわけもない。だが最初に足を運んだ大手量販店では、あっさりと断られた。「そういった商品は他にもあるから」と当時の担当者は一蹴。どこの誰だか分からない人が、突然持ち込んだ商品に興味を示すはずもなかった。
そこで目をつけたのが、当時まだ黎明期にあったネット通販だった。2008年、自力でWebサイトとショッピングカートを作成。浅川社長は「こんな怪しいサイトでよく買い物してくれたな」と当時を思い出し苦笑いするが、開設から1カ月以内に2個の注文が入ったという。たった2個とはいえ、初めて販売できたときの喜びは今でも忘れられない。
その後、Yahoo!ショッピングへの出店も果たし、月に10万円程度は売れるようになった。そんな矢先、思わぬところから連絡が入る。以前に断られた大手量販店だった。商談の末、新宿店での実演販売のチャンスを得る。
だが初日の販売個数はたったの“1個”。しかしその後、実演販売のプロたちから「シミは現場で付けた方がいい」「見せ方をこうした方が効果的」といったアドバイスをもらいながら改良を重ね、最終的には1日200個を売り上げるまでに成長した。
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