前述のような課題はあるものの、当然ながら東京メトロが何の対策もしていないわけではない。
先日発表された2025年度から2027年度の中期経営計画によると、東西線は混雑緩和のために、南砂町駅ではホームが2面3線となり、列車の交互発着が可能になる予定だ。また、飯田橋〜九段下で、折返し線も整備される。平面交差を解消することで、折返し列車と後続列車の同時運行を可能にし、列車を増発することで混雑緩和を実現しようという計画だ。
これまでも、輸送力増強のための取り組みは行われてきた。例えば、茅場町ではホームを延伸し、列車ごとに停車位置をずらすことで、利用者の流れをスムーズにした。また、ワイドドア車両を増やしたり、混雑緩和のキャンペーンを実施したりしている。コロナ禍による利用者の減少で、木場のホーム拡張工事は中止となったが、混雑が戻れば再開されると筆者は予想している。
歴史的な影響も受けながら、今なお混雑対策に追われている東西線。今後の対応でいかに混雑を解消できるのか。その動きに注目したい。
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