接客DXソリューションを展開するSapeet(東京都港区)は2026年1月、BtoB営業組織向けの「SAPEET 営業AIエージェント」β版の提供を開始する。専門家の知見をAIで再現する「Expert AI事業」の一環。商談準備からリアルタイム支援、事後フォローまで営業活動の最適化を図ることで、機会逸失の防止を支援する。
営業組織の成果を最大限に引き出すには、限られたリソースを最適化させる必要がある。しかしデジタル化やグローバル競争の激化により、市場環境の変化が加速している状況では、複数の部門が関与して購買意思を決定するケースが増えている。組織の意思決定プロセスは、複雑化している状況だ。
多くの営業組織は「何に集中すべきか」の基準がないまま、日々の業務に追われている。市場や顧客ニーズの変化に伴い、やるべきことが増え続けると、優先順位があいまいとなる。結局、全ての仕事に手を付けることによって、提案の質や受注確度が低下する悪循環に陥ってしまうのだ。
営業担当者は商談対応や社内調整、資料作成に多くの時間を割かれており、本来注力すべき顧客対応に集中できない。一方で、数値だけのパイプライン管理をしているマネジャーにも、リソースをどの顧客や商談に集中すべきかを判断できない実情がある。これが組織全体の成績向上を阻むボトルネックとなっているという。
Sapeetは、営業組織が戦略に基づき「どこに集中すべきか」の判断を支援する「SAPEET 営業AIエージェント」を開発した。同サービスは、営業戦略を理解しパイプライン全体と、各商談の熱量を一元管理。予算達成に直結する顧客・商談を特定し、最適アクションを提示するという。
営業担当者が商談準備から商談中、商談後にAIエージェントと対話することで、AIが先回りして次に取るべきアクションを提案。営業担当者が、顧客対応や戦略的な提案活動に集中できるよう支援する。注力すべき顧客に対して行動することで、提案の品質と受注率向上を促すとしている。
営業マネジャー向けには、AIが商談プロセス全体を分析。「受注確度」や「期待売り上げ」などの商談熱量を、独自のロジックによって算出する。フォーキャストダッシュボードで可視化することによって、予実管理に基づく戦略的なリソース配分と支援を実現。機会損失の防止を支援する。
購買プロセスが複雑化する中、営業組織には「経験と勘」からの脱却と、データに基づく迅速な意思決定が求められている。リソース不足に悩む営業現場を変えられるか。
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