なぜ、ランクルは“コスパ最強SUV”なのか 最上位300シリーズが人気の理由高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)

» 2026年03月06日 06時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

300シリーズはコスパが高すぎる

 現在のランドクルーザーの商品ラインアップは大きく3つに分類できる。人気をけん引しているのは、やはり300シリーズだ。というのも、最も高価格帯に属しているはずの300シリーズのコスパが高すぎるからだ。

 2024年に投入されたばかりの250シリーズも、受注が停止されるほど人気で品薄状態が続いている。ところが、価格帯としては300シリーズも250シリーズもそれほど変わらない。

 500万〜700万円台をボリュームゾーンとして、GRスポーツがある300シリーズは800万円を超える価格帯まである。だが300シリーズは、ガソリン車もディーゼル車もV6エンジンを搭載しており、4気筒の250シリーズと比べるとパワフルで風格もあるから、今では割安感すらある。

 そのステータス性は、輸入車であれば2〜3倍の価格の大型SUVと同等で、信頼性や走破性はむしろ高い(評価方法や状況によって変わるが)のだから、コスパは抜群だろう。

 ただし、購入時期によっては残価設定クレジットを利用しなければ購入できないという条件もあるため、価格は割安でも、金利負担は意外と大きくなることもあるようだ。だが、今や値引きなどの条件よりも、まず買えること、そして納期が重視されるため、ユーザーはランクルを手に入れるためなら、大抵の条件は飲んでしまうだろう。

あるトヨタ販売店に展示されていた取扱車種のパネル。SUVやミニバンの多くが受注停止中となっており、半導体不足などもあるが高い人気ぶりをうかがわせる(筆者撮影)

 ユーザーの飢餓状態を利用して販売を有利に導くのは、トヨタの販売力の高さを感じさせる。

 アルファードがボディの大きさ、室内空間の広さによってぜいたくさを感じさせるのに対し、ランクルはいざとなればどんな状況でも走って帰って来られる走破性を普段使いするのがぜいたくなのだ。

 冒頭の「トヨタ車を買っておけば間違いない」という法則のヒエラルキーで最上位に位置するのがランドクルーザーである。アルファード同様、一戸建て住宅の駐車スペースに置かれていると、家全体の風格すらワンランク高めてくれそうである。「男の夢」を体現したような景色であり、おそらく家主は苦労してランクル300を手に入れたため、高い満足感を覚えているはずだ。

 ランクル70はかつて250万円前後で販売されていたが、何度も再販され、今や新車価格は480万円にまで上昇している。それは物価が反映されていることもあるが、古典的な構造に先進の安全装備を搭載するコストが上乗せされていることを理解すれば、納得できる。長く乗れることを考えて購入する、本気のユーザーが多い。

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