のり弁の商品化は、MD事業部部長の中野秀紀氏の提案から始まった。冷凍食品市場では、おにぎりや焼きおにぎりなど、米を使った商品が根強い人気を持つ。中野氏は「ライスバーガーにのりを使えば、おにぎりのイメージに近づけられるのではないかと考えた」と狙いを語る。
ただ、開発を担う寺本氏は、既存のライスバーガーにのりを巻くだけでは必然性に欠けると考え、EC専用の新商品としてイチから開発した。「のり弁をバーガーにすれば、のりで巻く理由が生まれる」(寺本氏)
開発にあたり、弁当チェーンやコンビニ、高級専門店ののり弁を幅広く食べ比べた。誰もが思い浮かべる「のり弁」をバーガースタイルで再現するには何が必要か。最終的に、白身魚フライ、きんぴら、おかか煮、マヨソースといった定番の具材に絞った。
その理由について、寺本氏は「下手に奇をてらうと、のり弁らしさがなくなる」と語る。当初は、ちくわ天も候補に挙がったが、冷凍からレンジ加熱すると硬くなるため断念した。
ライスバーガーにのりを巻くのは、1987年の発売以来初の試みだ。それだけに、のりの選定には苦労したという。冷凍で割れない強度と、加熱後も残る風味の両立が必要だった。専門業者と産地の異なるのりを何種類も比較して厳選したほか、のりを巻いた状態で冷凍できる工場の確保にも時間を要した。
どこから食べても、のり弁と感じられるよう具材の配置にもこだわり、試作は数十パターン、開発期間は約1年に及んだ。
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