開業から約1カ月半、南青山店の売り上げは、当初計画を1割ほど上回る水準で推移している。テークアウトとイートインの比率は、当初テークアウトが6割を占めたが、現在はほぼ半々と、設計段階の想定通りに落ち着いた。
オープン直後には、JR五反田駅でポップアップショップも開催したところ、「南青山店にも必ず行く」という声が多く寄せられるなど盛況だった。井村屋フードサービスは手応えを感じつつも、このまま都内に2号店を出せば集客が分散しかねないとの懸念も示す。次の出店は、エリアやメニュー構成を慎重に見極めていく考えだ。
課題もある。原材料やエネルギーコストの高騰に加え、フルサービスを掲げているので、人材の質が店舗の質に直結する。「優秀な人材の確保は、今後の展開において最重要の課題だ」と井村屋フードサービス社長の北角収氏は語る。各エリアの専門学校や高校へのアプローチを強化し、安定した採用基盤をつくる方針だ。
ただ、新たな人材の確保は今後の課題だとしても、このブランドには一定の求心力がある。再オープンを発表した昨年6月以降、かつてアルバイトとして働いていた元スタッフから問い合わせが相次いだ。
オープン当日には、再びスタッフとして現場に入る元アルバイトだけでなく、ボランティアで来店客の列整理を買って出る人もいた。閉店後も訪れた客の多くは「今日はだめでもまた来る」と言い残したという。3年半かけて戻ってきたブランドに、人もまた戻ってきているようだ。
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