もし今回の謝罪文で、人件費も日本人と変わらないし、補助金もないのに、なぜそこまで外国人労働者の採用に執着しているのかという「事情」を全てオープンにしてしまったら、日高屋はこれまで以上に大炎上してしまうからだ。
企業ブランドが地に落ち、日本人だけではなく外国人の採用にも暗雲が立ち込めるだけでなく、絶好調な業績の足を引っ張ってしまう恐れもある。
「全てをオープンにして謝ったほうが企業イメージも上がって社会から支持されるのに、なぜ逆のことをするんだよ」と、一般の方は首をかしげるだろうが、企業危機管理の世界では基本中の基本だ。
企業には、どんなにうまく説明しても、イメージ悪化が避けられず、バッシングや誤解を招きやすいセンシティブな情報がある。開示を求められたら公表するが、わざわざ自分たちから世の中に発信したくないものだ。
企業の謝罪文や公式コメントというのは、社長だけではなく、役員、法務、総務、顧問弁護士、筆者のような外部の広報コンサル、そして関係部署の責任者などが精査して、「これを加えたほうがいい」とか「この表現は危ない」などと、切り貼りしながらつくっていく。
そういう集団作業の中で、先ほど述べたようなセンシティブな情報は「企業防御」の観点からバッサリと切られる。結果、読む側からすれば「何の説明もしてないじゃん、こんなの出す意味ある?」という中身がスカスカの文章になってしまうのである。
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