クレディセゾンは、もはやクレジットカードの会社ではない。少なくとも、そうであり続けるつもりはないのだろう。
「ペイメント事業1本でやっていくこと自体、もうちょっと無理があるなと。だから、カード会社からの脱皮をうたっていきたい。ペイメントだけでなく、ファイナンスや銀行、証券などにつなげていく」
これは単なる掛け声ではない。その成果は、すでに前期の決算に表れている。源流は月賦販売――「お金の用立て」が出発点で、いまは融資や保証、不動産へと広げた。
足場になるのが、顧客基盤だ。「3300万人の会員基盤があって、しかも50代、60代で資産をお持ちの方が多く、単価も高い。会長がずっと言っていたのが『株式会社・宝の持ち腐れ』。これだけの基盤がありながら、まだ生かしきれていない」
カギは顧客生涯価値(LTV)だ。「保険や証券をベタベタ売るようなことには、あまり積極的にしてこなかった。でも、デジタルを使えば、お客さまのタイミングを見計らってアプローチできる。これからはマーケティングもAIがどんどん担っていく」
目指すは「お金の困りごと相談所」。個人のお金の困りごとに応える存在になる――それが脱皮の行き先だ。
もっとも、追い風が続く保証はない。恩恵が一巡し、調達コストが遅れて効く局面はいずれ来る。決算では銀行・証券機能やM&Aも視野に入れる、とした。先回りで動いてきたクレディセゾンが、次に手をつけるのはどの領域だろうか。
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
最初は衝突が絶えなかった──クレディセゾンCDOに聞く、エンジニアが徹底する“とある原則”とは?
DXの“押し付け”がハラスメントに!? クレディセゾンのデジタル人材育成を成功に導いた「三層構造」とは
「年会費4万9500円→8万2500円」 Marriott Bonvoyのカード改定は「改悪」か「進化」か 幹部に聞く
毎月「5万時間」を創出 ソニーが語る“一番影響が大きかった”AI施策とは?
「AI活用は40点」──SMBCグループ、“厳しい自己評価”の裏で探り当てた「営業の核心」とは?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング