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もはや「カードの会社」ではない──「金利のある世界」で、クレディセゾンが選んだ戦い方 水野社長に聞く(3/3 ページ)

» 2026年06月08日 06時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]
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カード会社からの脱皮――「お金の困りごと相談所」へ

 クレディセゾンは、もはやクレジットカードの会社ではない。少なくとも、そうであり続けるつもりはないのだろう。

 「ペイメント事業1本でやっていくこと自体、もうちょっと無理があるなと。だから、カード会社からの脱皮をうたっていきたい。ペイメントだけでなく、ファイナンスや銀行、証券などにつなげていく」

 これは単なる掛け声ではない。その成果は、すでに前期の決算に表れている。源流は月賦販売――「お金の用立て」が出発点で、いまは融資や保証、不動産へと広げた。

 足場になるのが、顧客基盤だ。「3300万人の会員基盤があって、しかも50代、60代で資産をお持ちの方が多く、単価も高い。会長がずっと言っていたのが『株式会社・宝の持ち腐れ』。これだけの基盤がありながら、まだ生かしきれていない」

 カギは顧客生涯価値(LTV)だ。「保険や証券をベタベタ売るようなことには、あまり積極的にしてこなかった。でも、デジタルを使えば、お客さまのタイミングを見計らってアプローチできる。これからはマーケティングもAIがどんどん担っていく」

クレディセゾンの水野克己社長(編集部撮影)

 目指すは「お金の困りごと相談所」。個人のお金の困りごとに応える存在になる――それが脱皮の行き先だ。

 もっとも、追い風が続く保証はない。恩恵が一巡し、調達コストが遅れて効く局面はいずれ来る。決算では銀行・証券機能やM&Aも視野に入れる、とした。先回りで動いてきたクレディセゾンが、次に手をつけるのはどの領域だろうか。

筆者プロフィール:斎藤健二

金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。


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