AIエージェント導入の効果は、数字に表れ始めている。まずはグループ内1社の経費精算業務にのみAIを導入している段階だが、対象企業における経費精算の承認業務は、工数76%減という結果が出ている。この仕組みを定着させ、安定運用に乗せることがこれからのステップだという。
AFSは、経費精算の承認業務以外にも、経理領域の全てを特化型AIエージェントが担うようなエコシステムの実現を目指しており、ファーストアカウンティングとの取り組みを進めていく考えだ。
「当社では現在、経費精算の承認業務に加え、請求書の確認業務、新リース会計基準に関するAIエージェントは開発済みです。今後は、その他の経理業務に特化したAIエージェントの開発も進めていきます」(森社長)
また、高木社長は今回のAIエージェント導入の先に、より大きな構想を描いている。経理業務の課題を1社で抱える時代の終わりだ。
「この先10年を見据えると、経理業務における課題を個社単独で抱える時代は終わるのではないかと考えています。各社の運用ロジックを共通のAIモデルに学習させ、企業の枠を超えた業界標準のプラットフォームを運用する時代になってくる。今回の共同開発は、その第一歩と捉えています」(高木社長)
高木社長は、各社が知見を持ち寄ることで開発コストの削減や開発スピードの向上につながるとみている。それにより、同社のようなシェアードサービス機能や間接部門の働き方が大きく変わり、より事業戦略や経営戦略に寄与する業務に注力できるようになる――これが、AFSが目指す未来だ。
企業の枠を超えた共通の基盤へ。経理の現場は、いまその入り口に立っている。
ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
2年間で「1万時間」削減 「1円の誤りも許されない」ソニー経理が“まず試してみる”DX集団に化けたワケ
調査は減ったのに、追徴は倍増 “AI税務調査”時代に経理が意識すべき2つのポイント
「日本の味」を捨てたから世界で勝てた――味の素、海外売上比率6割を支える“徹底ローカライズ”の正体Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング