企業はどう対応すべきか。ポイントは、個別の対話にある。仕事の細分化が進む現代の職場では、自分の担当業務が全体の中でどのような役割を担っているのかが見えにくい。
「分業が進むと、業務の一部だけを担当するケースも増える。そのときに、仕事の全体像を知っているかどうかでやりがいが変わってくる」と斎藤氏は説明する。何のための仕事なのかを伝えるコミュニケーションこそが、働き手の納得感を左右する。
ワークライフバランスの向上は、「業務量の削減」だけで捉えるべきではない。「多少負荷がかかっても問題ない日もあれば、この仕事なら負荷があっても挑戦したいという人もいる。何を望むかは人によって異なる」と斎藤氏は指摘する。
一律の残業削減や業務量調整は、企業にとって導入しやすい施策だ。だが、働き手が求めているのは、自分の意向をくみ取った上での柔軟な働き方である。マイナビも、ホワイトハラスメントを防ぐには、本人にとって望ましい配慮や関わり方を、日常的な対話や面談を通じて丁寧にすり合わせていくことが重要だと指摘している。
企業に求められているのは、制度の拡充ではなく、対話の質の向上である。
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