信頼を得るための工夫もある。提携する発信者を「インフルエンサー」ではなく「キュレーター」と呼ぶのもその一つで、注目を集めるための過激な発信ではなく、フォロワーに合った物件情報を届ける役割を担ってもらう狙いがある。
ファンズ不動産は「この物件を紹介してほしい」と依頼するものの、実際に紹介するかどうかの判断はキュレーターに委ねている。良いと思えば紹介し、そうでなければ紹介しない。紹介する際には物件のデメリットも隠さず伝えてもらうという。「いい情報だけ届けてしまうと、宣伝っぽく見えてしまう」(藤田氏)
良い点も悪い点もフラットに伝えることで、発信の信頼性が高まり、キュレーター自身の信用も積み上がっていく。人生最大の買い物をSNS経由で決断できるのは、この第三者性が担保されているからだ。
また、発信の裏側では、コンプライアンス体制も確立している。金融事業を営む親会社のファンズで培った仕組みを引き継ぎ、社内には弁護士やコンプライアンス専任のチームが在籍し、物件情報を発信する前に必ずチェックを通している。
同社の顧客開拓は、SNSと紹介がほぼすべてを占める。それだけに、不誠実な対応や問題のある物件を紹介してしまうと、ビジネス上のダメージが大きい。杜撰(ずさん)な対応をすれば、SNSで悪評が拡散する恐れがあり、キュレーターの信用まで傷つける。顧客に誠実に向き合うことは同社の方針であると同時に、収益を守る仕組みにもなっている。
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