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» 2009年04月28日 08時30分 公開

レビュー:フルHD動画もOK 充実のエントリーデジ一眼、キヤノン「EOS Kiss X3」 (2/3)

[小山安博,ITmedia]

フルHDの動画撮影機能を搭載

 撮影機能では、動画撮影機能の追加が大きな特徴だ。昨年秋発表の「EOS 5D Mark II」と同様、1920×1080ピクセルのフルHD動画撮影に対応している。

 モードダイヤルを「動画」モードにあわせるとライブビューモードになり、十字キー左上の動画ボタンを押すと撮影が始まる。SETボタンを押すと画面上に設定項目が表示されるので、十字キー上下で項目を選び、電子ダイヤルで設定が変更できる。設定できるのはAFモード、ピクチャースタイル、ホワイトバランス、動画/静止画の画像サイズ。メニュー画面からは録音するかどうかの選択も可能だ。

photophoto モードダイヤルを動画にあわせ、背面の動画ボタンを押すと撮影開始(写真=左)、動画撮影時の設定は、SETボタンを押して変更できる(写真=右)

 基本的な機能は5D Mark IIと同様で、各種デジタルビデオカメラや「LUMIX DMC-GH1」のようにAFは追従しない。背面右上のAEロックボタンでAFが行えるが、動画撮影中だとAF音が入ることもあり、通常は撮影前にAF合わせを行うというスタイルになる。

 5D Mark IIとは異なり、フルHDの場合のフレームレートは20fpsまでで、動きの速い映像だとややなめらかさに欠ける。1280×720ピクセル/30fpsのハイビジョン撮影も可能なので、あえてこちらを選択してもよさそうだ。

 動画フォーマットはH.264+リニアPCMのMOVファイル。PCでの処理がしやすい反面、デジタル家電との親和性は低い。ただし、Kiss X3はHDMI端子を備えているので、テレビなどに接続して動画を再生することは可能だ。

 決してビデオカメラの代替となるものではないが、レンズ交換によって、広角レンズの広々とした視野、単焦点レンズの背景をぼかした撮影など、多彩な撮影が楽しめるのは大きなメリットだ。また、ピアノの発表会といった移動しない被写体ならば、ピント固定でもいいだろう。ただ、音声はモノラル収録で、ズームに連動した集音機能などもない。録音機能についてはやや貧弱といえるだろう。

photo Kiss X3で撮影した1920×1080ピクセルのフルHD動画(キャプチャー)
photo Kiss X3で撮影した1280×720ピクセルのHD動画(キャプチャー)

さらに見やすく、進化したライブビュー

 従来通り、ライブビュー撮影機能も搭載する。液晶モニターがKiss X2の3型23万ピクセルから、3型92万ピクセルへと大幅に高精細化したことで、ライブビュー時の視認性が大きく向上している。

photophoto ライブビューの時の画面。動画モードと同様にSETボタンから設定を変更できる

 ライブビューは十字キー左上に新たに設けられたライブビューボタンを押すと、ミラーがあがって動作が開始する。、AFモードに「顔優先ライブモード」が新たに追加され、フェイスキャッチテクノロジーによって人の顔を検出して、優先的にピントを合わせてくれる。

 一時的にライブビューを中断して位相差AFによってピントを合わせる「クイックモード」、ライブビューを継続してコントラストAFでピントを合わせる「ライブモード」も健在。ライブモードのAF速度は従来通りという印象で、動体撮影には非実用的だが、静物撮影には十分使える。

 Kiss X2ではカスタム機能からしか変更できなかったAFモードが、メニューのライブビュー設定画面に移ったほか、SETボタンで画面に設定項目が表示されるようになった。また、従来はメニューボタンを押すとライブビューが解除されていたが、Kiss X3では解除されないようになった。メニューから設定を変更してそのままライブビューに戻れるようになったので、再びライブビューを有効にする手間が省け、さらにいちいちライブビュー解除時の甲高いシャッター音が鳴らなくなった。

 ライブビューの機能的には大きな変更はないが、確実に使いやすさを向上させ、完成度が増しているといえそうだ。

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