撮像素子には有効約1510万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載(Kiss X2は1220万画素)。連写速度は従来の3.5コマ/秒から3.4コマ/秒とわずかに下がったが、高画素化にもかかわらず連続撮影枚数はJPEG(ラージ/ファイン)で約53枚から約170枚と大幅に向上。RAWでも約6枚から約9枚と向上している。
映像エンジンはDIGIC IIIからDIGIC 4に変更。14bitのA/D変換を採用したことで、より階調表現が豊かになったいう。撮影機能で重要な機能変更は、ISO感度の大幅な拡張だ。通常ではISO100〜3200までしか選べないが、カスタム機能から「ISO感度拡張」を「する」に変更すると、ISO6400、ISO12800での高感度撮影が可能になっている。

メニュー画面からISO感度拡張を選ぶことで、最高感度はISO12800まで選択できる(写真=左)、周辺光量補正機能。これを設定することで、周辺光量の低下が抑えられる。あらかじめ20本以上のレンズが登録されており、最大40本程度が登録できる(写真=右)さすがにISO6400以上だとノイズ量が多く、常用できるレベルではないが、それでもISO1600時などでKiss X2よりもノイズ量は減少しており、使い勝手がよくなった。そのほかにも、コントラストを自動で補正するオートライティングオプティマイザを搭載するほか、高感度撮影時のノイズ低減が「しない」を含めて4段階で調整可能、レンズごとの周辺光量補正を登録できたりと、全体的な機能向上が図られており、中級機といってもおかしくないほど、機能は盛りだくさんだ。
動画撮影に対応したこと、液晶が高精細化したこと、ISO12800まで対応したことの3つが、Kiss X3の大きなトピックだが、DIGIC 4の搭載とあわせ、各所に進化を遂げていることも見逃せない。最初の1台としてはもちろん、上位機種を持つユーザーのサブ機としても勧められる、エントリー向けデジタル一眼レフの1つの完成形と言えるだろう。
レンズはレンズキット付属の手ブレ補正付き標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」を利用した。なお、作例はすべてベータ機での撮影であることとお断りしておく。
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