DSC-HX5Vは、広角から望遠までをカバーする使い勝手の良い光学10倍ズームレンズに裏面照射CMOS「Exmor R」といった特徴に加え、GPS+電子コンパス、AVCHDのフルHD動画という2つの目玉機能を搭載した。
感心したのは、単に機能を搭載するだけでなく、GPSもフルHD動画も、実用的で楽しめる機能として仕上がっていること。GPSの位置情報を使って、地図を見ながら思い出を振り返り、フルHD対応のテレビで美しい動画を楽しむ。そんな使い方ができるカメラだ。
さらにDSC-HX5Vでは、TransferJetに対応している点も新しい。近距離無線通信規格であるTransferJetは、高速にデータ交換できる点が特徴で、Bluetoothや無線LANのような接続の手間もなく、携帯電話の赤外線通信のように、簡単にデータを交換できるのがメリットとされる。
ソニーではTransferJet対応のメモリースティックPROデュオ「MS-JX8G」を開発。これをDSC-HX5Vにセットするとワイヤレスでのデータ交換が行える。ちなみに、TransferJet対応メモリースティックPROデュオは、メディアスロットカバーが金属だと使えないなどの制限があるらしい。既存カメラのファームウェアアップでの対応は行わず、基本的には今後の新製品のみの対応になるそうだ。
メモリースティックを推進するソニーだが、今回からSDメモリーカードにも対応したというのも特徴的。DSC-HX5Vはデュアルスロット構成になっており、SDメモリーカードも利用できる。ほとんどのコンパクトデジカメはSDメモリーカード対応になっており、買い換え需要がメインのコンパクトデジカメ市場で、これまで使っていたカードが流用できるようになったのは大きい。
DSC-HX5Vは、カメラとしてはあまり目新しさはないものの、利便性と楽しさという2つの軸を上手に盛り込んだ注目のカメラだ。高倍率、Exmor R、そしてGPSとフルHD動画というスペックは、特にお出かけの多い人ならぜひ持っておきたいカメラといっていいと思う。
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