4月も中旬に差し掛かり、デジタルカメラの春モデルがほぼ店頭に出そろった。今シーズンモデルのトレンドについてはインタビュー記事(2010年、デジカメのデジタル的進歩とは何か デジカメのデジタル家電化はどこまで進むか)を参照してほしいが、実際の店頭ではどのような状況なのだろうか。
「予想以上の反響です。入荷まで3週間ほどお待ち頂く場合もあります」(カメラのキタムラ 東京日本橋店の宮崎店次長)というほどの人気を博しているのがソニーの「DSC-HX5V」(レビュー:GPSにフルHD、便利で楽しいお出かけカメラ「DSC-HX5V」)だ。DSC-HX5Vは暗所撮影に強い裏面照射CMOSセンサー“Exmor R”を搭載したほか、25ミリからの10倍ズーム、フルハイビジョン動画撮影機能、GPSとさまざまな機能を盛り込んだ、いわば“全部入り”コンパクトデジカメ。
パナソニック「DMC-TZ10」(GPS搭載の“旅カメラ”LUMIX、パナソニック「DMC-TZ10」)もレンズ倍率やハイビジョン撮影(720p)、GPSなどスペック面では負けてはいないが、DSC-HX5Vについては指名買いのお客さんが多く、両モデルを店頭で比較するひとは少ないという。DSC-HX5VについてはSDメモリーカードに対応したことも大きいという。
リコー「CX3」(裏面照射CMOS採用、暗闇に強くなった「CX3」)も人気だ。DSC-HX5Vと同じく裏面照射型CMOSセンサーを搭載しており、暗所撮影に強く、また、レンズも28〜300ミリ 光学10.7倍ズームレンズと高倍率なのが人気の要因だ。店頭には前モデルの「CX2」(10倍ズームになったCMOSセンサー搭載コンパクトデジカメ「CX2」)も販売されており、CX3に比べると1万円以上の価格差があるが、2モデルを比較検討する人は少ないとのこと。
DSC-HX5VやCX3はカメラに詳しいひとが指名買いするモデルで、実売価格もやや高価格(3万円以上)だが、もう少し下の価格帯で人気となっているのが、富士フイルム「FinePix F200EXR」(“人間の目”がヒントの新CCD、富士フイルム「FinePix F200EXR」)とキヤノン「IXY DIGITAL 930 IS」(タッチパネルで狙った場所へ即ピント、「IXY DIGITAL 930 IS」)の2機種。
IXYについては春モデルとして「IXY 10S」(大画面で「撮る」「見る」快適さアップ、キヤノン「IXY 10S」)が最上位機種として登場しているが、IXY 10Sはタッチパネルを全面的に採用しているため、人によっては好みが分かれるという。IXY 930 ISはタッチパネル&ボタンのハイブリッドインタフェースとなっているため、より万人向けとなっているのが人気のポイントらしい。
春モデルとして宮崎店次長がオススメするのは、ニコン「COOLPIX S6000」(ニコン、世界最薄7倍ズーム「COOLPIX S6000」など3機種)とパナソニックの「DMC-FX66」(「超解像」搭載の定番スリムコンパクトデジカメ「DMC-FX66」)。
「COOLPIX S6000は7倍ズームレンズを搭載しながら、25ミリと薄く、とても楽に持ち運べます。夜景など暗い場所での撮影にも強いですし、裏側ボタンに分かりやすいアイコン表示がされており、操作も分かりやすいです。バランスの良さでおすすめ機種ですね。COOLPIX S6000より“さらに簡単”を求める方には、DMC-FX66をおすすめします。LUMIXシリーズの操作の分かりやすさは定評あるところですし、レンズ倍率こそCOOLPIX S6000の7倍に届かず5倍ですが、ボディも小さく、持ち運びにはまったく苦労しません」
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