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この春は「裏面照射」が面白い! 搭載5製品を一気に試す(後編)(4/5 ページ)

» 2010年04月23日 09時33分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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パノラマ編

 ソニーがサイバーショット「DSC-WX1」などに搭載して話題になった「スイングパノラマ」。これも高速連写の応用だ。連写しながらカメラを動かし、得られた画像の中央部を切り出してつなぎあわせることでパノラマ写真をその場で合成する。

 搭載始めの機種では中央部を細かく切り出すため、そこに動体がかぶると派手に破綻していたが、DSC-HX5Vはそこをインテリジェントに判断し、歩く人程度なら問題なく処理してくれるようになった。FinePix HS10の「ぐるっとパノラマ」も基本は同じ。どちらも撮影方向(上下左右)を選べる。

photo DSC-HX5Vのスイングパノラマ
photo FinePix HS10のぐるっとパノラマ

 DSC-HX5VもFinePix HS10も広角側の画角はほぼ同じだが(DSC-HX5Vが25ミリ相当、FinePix HS10が24ミリ相当)、DSC-HX5Vの方が縦方向の画角が広い。これは以外に重要。なお、DSC-HX5Vはワイドモードにするともっと広い範囲を撮れる(上の作例は設定ミスでノーマルモードになってしまった)。もっとも、手持ちで180度以上を撮るのはなかなか大変。

 スイングパノラマのコツは2つ。最初に半押しした構図で露出が固定されるので、メインとなる構図で半押しして露出を固定すること。もうひとつはできるだけカメラ(厳密に言えばレンズ)を中心に回転させるようにすること。そうすると近距離の被写体でうまくつながらないケースが減る。

マルチモーション撮影編

 動体を連写し、1枚の写真に合成するマルチモーション写真。EX-FH100とFinePix HS10(動体キャッチ機能)の2つが持っている。どちらも被写体のスピードに応じて連写速度を調整し、5枚連写して合成するという仕様だ。連写速度と撮影のタイミングが重要な技といえる。

photophoto EX-FH100の「マルチモーション」(写真=左)、FinePix HS10の「動体キャッチ」(写真=右)ちなみに、FinePix HS10の方が連写速度を落としてある

 このような写真を自動的に作れるので、なきゃいけない機能ではないがあったら楽しい。なお動体が重なった場合、カシオは半透明で重ねるが、富士フイルムは重なる部分は新しい方が上にかぶさる。扱いやすかったのはカシオの方かな。

 なお、FinePix HS-10は「動体キャッチ」とは真逆の、動体を消す「動体キャンセル」機能も持っている。きれいに消すには連写速度をめいっぱい落とし、三脚を使って撮るといいだろう。「動体キャンセル」は面白いのでほかのカメラも採用して欲しい。

photo FinePix HS10の「動体キャンセル」。本来は通行人がいるところだが、写っていない

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