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IXY初のF2.0レンズ&裏面CMOSセンサー搭載、「IXY 30S」を楽しむ(1/3 ページ)

» 2010年06月01日 10時52分 公開
[ITmedia]
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 キヤノン「IXY」といえばシャープなボディデザインと鏡胴リングが特徴の、ある意味、スリムコンパクトカメラを象徴する存在だ。フィルム時代からIXYブランドは存在していたが、2000年に登場したシリーズ初のデジタルカメラ「IXY DIGITAL」は当時としては革新的とも言えるスタイリッシュかつ小型のボディで大きなヒットとなった。

photo 「IXY 30S」(シルバー)

 そしてデジタルカメラ「IXY DIGITAL」の初代登場から10年。新たな革新を目指したIXYが登場した。それがこの「IXY 30S」。その最大の特徴は、1/2.3型 有効1000万画素の裏面照射型CMOSセンサーと画像処理エンジン「DiGiC 4」を組み合わせた、ノイズ低減/ダイナミックレンジ拡大システム「HS SYSTEM」の搭載だ。

 同社では「高感度センサーとDiGiC 4」の組み合わせを「HS SYSTEM」と称している。この組み合わせは「PowerShot S90」「PowerShot G11」にも用いられており、当時は「デュアルクリアシステム」と称されていたが、IXY 30Sの登場にあわせて改称された。

 裏面照射型CMOSセンサーの搭載は2010年春のトレンドだが、センサーの特徴である「高感度」「高速性」を、他社製品が高速連写した画像を重ね合わせるユニークな撮影機能――例えば、カシオ計算機「EX-FH100」の「ダイナミックフォト」や、ソニー「DSC-HX5V」の「人物ブレ軽減」――へ利用してきたのに対し、IXY 30Sでは、高感度や低ノイズ、ダイナミックレンジの拡大という画質面にリソースを割り振った。

 シリーズとして初めてF2.0からの明るいレンズを搭載してきたことも大きなトピックだ。この明るいレンズを利用することで、シャッタースピードが稼げる(一般的な利用下において、ブレを低減できる可能性が高くなる)ほか、画像処理エンジン「DiGiC 4」により、より高感度撮影時にもより低ノイズでの撮影が可能になった(ISO感度はオート撮影時には125〜1600まで、マニュアル設定では3200まで上げられる)。まずはISO感度別の写りを見てほしい。

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photophotophoto 室内でのISO感度別作例。左上からISO125/200/400/800/1600/3200
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photophotophoto 夜の屋外でのISO感度別作例。左上からISO125/200/400/800/1600/3200

 屋内/屋外の2つのシチュエーションで、ISO感度を変えながら撮影してみた。作例を見て分かるようISO400からノイズが乗り始め、ISO3200ではさすがにノイズが目立つが、ISO1600でも実用にたえる仕上がりとなっている。コンパクトデジカメとしては、かなり高感度撮影時のノイズは低いと言える。こちら(→この春は「裏面照射」が面白い! 搭載5製品を一気に試す)で掲載した裏面照射型CMOSセンサーを搭載した他社製品の高感度時作例と見比べると、ノイズの違いがよく分かるので参考にして欲しい。

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