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第129回 水族館とガラスと明るさの関係今日から始めるデジカメ撮影術(3/4 ページ)

» 2010年06月24日 09時52分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

イベントの時間を狙おう

 動物園でも水族館でも、1日に何回か楽しいイベントが用意されている。楽しい……といっても、魚的には食事時間、ようはエサやりだったりするわけだが、そういうちょっとした日常が楽しいのである。

 サンシャイン国際水族館の昔からのウリは水中トーキング餌付けショー。回遊水槽にウエットスーツを着たスタッフが入ってエイやウツボやサメにエサをあげるのである。無数の魚たちと一緒にアクアラング姿のおねえさんが泳いでる姿というのもなかなか見応えがある。

 ショーの最中はスポットライトで明るく照らされるので撮りやすいが、その分スポットがガラス面に反射する。でもガラス面にへばりつくわけにもいかないので、タイミングをうまく合わせて撮るべし。

 大事なのはタイミング。


 とにかく、エイがすぐ邪魔しに来るのだ。でかくてひらべったいから思いきり顔を隠しちゃう。下にいるドクウツボはカメラ目線をくれたというのに。

 そして穴からドクウツボを無理矢理ひっぱりだして笑顔。


 考えてみたらシュールなシチュエーションだが、それが面白い。

 この写真はニコン「D90」に35mmF2という明るい単焦点レンズを付けて撮っている。それでもISO640で1/100秒と決して明るい場所ではない。

 注力すべきはシャッタースピードの確保。魚は意外にすばやく泳ぎ回るので常に1/100〜1/250秒くらいになるよう、ISO感度を調整しつつ撮るのがいい。明るいレンズならISO800くらいで十分いけるはずだ。

 タイミングが合えばちゃんとカメラ目線をくれます。露出補正はプラス気味で。

 では本番の餌付け。一瞬なのでタイミングを逃さぬよう、位置関係を見てカメラを縦で撮るか横で撮るかを決め、タイミングを見計らって撮る。

 これは上からエイが来たので縦位置で。ガラス面にスポットライトが反射しちゃったけど、防ぎようがなかったのでそのまま撮る。

 続いて巨大エイに。

これからエサをあげます

 エイに餌をあげるときはガラス面とエイの間に魚を入れてやると、それを見つけて器用にパクっと食いつく。一瞬の出来事なので、連写で撮る。

エサの魚を見つけたら、、、パクっ!

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