各社が普及促進に力を入れる3D。パナソニックは「3Dを撮る」アイテムも積極的に導入することで、「3DLink」の構築をすすめる。
パナソニックは6月に世界最大の152V型3Dプラズマディスプレイを発表、次いで7月にはBlu-ray DiscドライブとHDDを搭載したオールインワンタイプの“3D VIERA”追加モデル、さらには、AVCHDビデオカメラに3Dレンズを装着して撮影し、サイドバイサイド方式対応の3Dテレビで再生できる3D対応ビデオカメラを発表するなど、3Dコンテンツについて見るだけではなく、録画する、撮影する、と多角的な取り組みをすすめている。
製品の多くは既に夏商戦向けとして市場へ展開されているが、間もなく販売開始される新製品がマイクロフォーサーズ規格に準拠した3D撮影用交換レンズ「LUMIX G 12.5mm/F12(「H-FT012」)」だ。
このレンズはマウント内に光学系を2系統搭載しており、対応カメラに装着することで3D写真を撮影できる。装着して撮影すると、左レンズで撮影されたJPEGファイル1枚と左右レンズで撮影したJPEGファイル2枚を1つのコンテナに収めた.MPO形式のファイルを生成するという仕組みをとるため、対応カメラは現在のところ、“LUMIX”「DMC-GH2」(→世界最速AF、60コマ/秒出力――パナソニック「DMC-GH2」)のみだが、今後発売される同社製マイクロフォーサーズ規格製品は対応する意向だという。
DMC-GH2H装着時の焦点距離は65ミリ相当。最短撮影距離は0.6メートルで、絞りはF12。0.6メートルから1メートル前後の被写体については3D再生時に浮かび上がって見え、1メートル以降の被写体については奥行き感が出るように見えるという。
なお、前述のように保存形式が一般的な撮影と異なるため動画は撮影できず(DMC-GH2装着時にカメラ本体の動画ボタンを押すと無効である旨のメッセージが表示される)、クイックメニューを押して表示される内容も通常撮影時と異なり、設定できるのはアスペクト比や画質(圧縮比)などごく一部にとどまっている。
もうひとつの「撮る3D」である、AVCHDビデオカメラ「HDC-TM750/650」と3Dコンバージョンレンズ「VW-CLT1」の組み合わせもアピールされていた。
コンバージョンレンズ「VW-CLT1」は鏡胴内に2つのレンズを搭載しており、対応ビデオカメラ本体装着時にはサイドバイサイド方式の3D映像を撮影できる。サイドバイサイド方式のため左右方向の解像度は半分となり、3D撮影時にフルハイビジョン記録は行えないが、ごく一般的な家庭用AVCHDビデオカメラにアダプタを装着するだけで3D映像が撮影できるという手軽さがウリだ。
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