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» 2011年04月28日 09時39分 公開

GPSデジカメ生活のススメ(3) 素早く正しい位置を測位できるかテスト (2/3)

[荻窪圭,ITmedia]

テスト2 測位できないときはどうするか

 これはけっこう大事な問題。GPS衛星からの電波を利用するという性質上、GPSデジカメは室内や車内、屋根の下などでは測位できないこともある。そんなときはどうするか。

 パターンはおおむね2つ。「現在地の測位ができなかったら位置情報は記録しない」「 最後に測位した場所で記録する」だ。後者の場合、機種によってどのくらい長く覚えていてくれるかが違うし、カシオ計算機 EX-H20Gのようにジャイロセンサーを併用してなんとか正しい位置を推測しようと試みるカメラもある。

 ソニーのDSC-HX9Vは測位できない/測位完了前に撮影すると、いさぎよく位置情報を書きこまない。屋内で測位できないときも、屋外で測位が間に合わなかったときも同じ。2010年モデルのDSC-HX5Vは「最後に測位した場所」を書き込んでたのだが、2011年モデルのHX9Vでは変更された。キヤノンのPowerShot SX230HSもそう。測位できないと位置情報は書き込まない。

 ペンタックスのOptio WG-1 GPSは電池を抜いたりGPSをいったんオフにしたりしなければ、短時間なら直前の位置情報を記録してくれる。15秒おき測位にしておけば、たいていの場合、かなりいい位置で記録してくれる。が、長時間測位できなかった場合は記録されない。

 富士フイルムのFinePix F550EXRやオリンパスのTG-810も同様だが、電源オフ時の測位頻度が低いので、室内で撮るとずいぶん離れた場所が記録されることもしばしば。

 カシオ計算機のEX-H20GとパナソニックのDMC-FT3はかなり物覚えがいい。2日前に測位した場所を覚えていてそのまま位置を書き込んでくれることがあるくらい。EX-H20Gは電源オフ時でもけっこうマメに位置情報が更新されるのであまりひどい結果にはならないが、DMC-FT3だと自宅で撮った写真に2日前にいた場所の位置情報が書き込まれることもあった。

photo 喫茶店でランチを撮ってみた。赤いピンが立ってないのは測位できない場所ではジオタグを書かない機種。地図上の赤いピンの位置がバラバラだが、正しいのは左上。EX-H20GとOptio WG-1 GPSはいいタイミングで店に入る前に測位できていたようだそれ以外は最後に測位したちょっと離れた場所のジオタグが書き込まれた

 個人的には2時間くらいは保持しておいてもらって、それ以上測位できてなければ潔く位置情報は書き込まない、というくらいが実用的かなあという気はする。

テスト3 GPSロガーとして使えるか

 今回、カシオ計算機のEX-H20G、ペンタックスのOptio WG-1 GPS、フジのFinePix F550EXR、キヤノンのPowerShot SX230 HSの4機種がGPSロガー機能を持っている。GPSがとらえた移動軌跡をファイルに保存してくれる機能だ。

 ログファイルの形式は、カシオとペンタックスがGoogle MapやGoogle Earthが採用するKML形式。GPS用としては一般的じゃないが、Google MapやGoogle Earthですぐに利用できるというメリットがある。

 富士写真フイルムとキヤノンはLOGファイル。いわゆる「SONY LOG」で、ソニーがデジカメ用に発売しているGPSロガーやPNDと同じ形式だ。マイナーではないが、対応してないソフトも多い。

 実はGPSログのファイル形式っていくつもあって、ハンディGPSメーカー独自形式から、標準形式まである。事実上の標準はGPSデータを交換するために制定されたGPX(GPS eXchange format)で、これはほとんどのソフトが対応しているのでこれを使ってもらえるとありがたいのだが、まあしょうがないか。

 今回はそれぞれの移動軌跡データ(トラックデータ)を「MyTracks」というソフトで地図上に表示してみた。このソフトはGPXとKMLにのみ対応なので、富士フイルムとキヤノンの製品に関しては別のコンバートソフトでGPX形式にしてから読み込んである。

 地図の右にあるのがトラックデータ。これを見ると測位間隔が分かる(KMLファイルを読み込んだときは時間が表示されないのが難点だが)。

photo ペンタックス WG-1 GPSのログ。15秒おきに測位するだけあって線もなめらかでちゃんと道にそっている。ただし、各ポイントの時刻が記録されないのが難点。ちなみに下の公園で撮影し、その後自転車で北にある別の公園へ走った
photo カシオ EX-H20Gのログ。おおむねよく追従しているが、WG-1 GPSに比べると粗くて細かなズレもある

photo キヤノン PowerShot SX230 HSのログ。測位の頻度がけっこう高いのでなめらかだが、時折、派手に乱れているのが気になる
photo 富士フイルム FinePix F550EXRのログ。トラックデータを見ると分かるように、電源オフ時は10分おきの測位なので、すごく粗い。GPSロガーとしてはちょっと使えないレベル

photo 参考までに、ハンディGPS(Garminの「Edge705」)で記録したログ。測位の間隔が非常に細かく、正確なのが分かる。さすがGPSが本職のアイテムだけある

 結果は一目瞭然。

 1番きちんと記録されているのがペンタックスのOptio WG-1 GPS。15秒おきの測位なのでかなり細かくて正確だ。Edge705のデータと見比べるとそのがんばりが分かる。2番目がカシオのEX-H20G。加速度センサーを利用したハイブリッドGPSはけっこう優秀。Optio WG-1 GPSほどではないが、おおむね必要な位置は得られている。

 3番目はキヤノンのPowerShot SX230 HS。データを見ると1分おきくらいで測位しているのでけっこう細かいが、部分的にデータがすごく乱れているのが気になるところ。原因は不明。思い返してみると、ちょうど地震に遭遇したタイミングでデータが乱れているでもほかのカメラは影響を受けてないわけで、謎である。

 4番目は富士フイルムのFinePix F550EXR。電源オフ時は10分おきなので、データがきわめて粗い。GPSロガーとしては使えないかな。

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