どうやら2011年の夏は「ミラーレス一眼」の季節のようで、ソニー、パナソニック、オリンパス、ペンタックスとこぞって新製品を投入する。その中からいち早く登場したソニー「NEX-C3」のレビューをお届けするのである。
APS-Cサイズのセンサーを搭載しながら、それまでの「カメラのデザイン」にとらわれず、ギリギリまで小型化をして多くの人を驚かせたのが、2010年初夏に登場したソニーのNEX。小型化のためにEVFのみならず内蔵ストロボもとりはらい、レンズが大きく見えるほどボディを小型化し、そのかわりチルト式液晶モニタを搭載して、目の前で構えるためのデザインから自由になったのが印象的だったのだ。
そのNEXにはNEX-3とNEX-5が用意されていたが、今回リニューアルしたのはNEX-3の方だ。
NEX-5が余計な脂肪がないマッチョなカメラだとすれば、NEX-3はもうちょっとダイエットできそうだよね感の漂うボディだったわけだが、NEX-C3はそのNEX-3が心機一転、ダイエットに励んだらここまで身体が締まりました、と。NEX-3のもつ柔らかい感じを保ちつつダイエット成功。第一印象はそんな感じ。
小さくなったのみならず、ボディは軍艦部を設けたツートーンにしたおかげでデザイン的なバランスもよくなった。もちろんチルト式液晶モニタを保ったままだ。でも小さすぎて使い勝手が落ちては元も子もないので、細部をチェックしてみる。
まずはグリップ。ふくらみそのものは小さくなったが、持った感じは悪くない。NEX-5ほどぎゅっと握れはしないが、NEX-3よりは落ち着く。小型化の影響が気になったのは背面のボタン類。ソフトキーAとB(要するに上と下のボタン)が円形から縦長のだ円形に変更されたので、押しづらいと感じたのだ。
でもおおむね、見た目も使い勝手も持ち歩きやすさもいい感じになった。NEX-3のデザインにちゅうちょしていた人もこれなら問題ないかも。
性能面での変化は撮像素子。裏面照射型CMOSセンサー「Exmor APS HD CMOSセンサー」は有効画素数1600万画素の最新型に変更された。NEX-3が1420万画素だったので、画素数的にはたいして違わないが、高感度時の絵がちょっとよくなったのと、動画時に画角が変わらなくなったのが大きい。
NEX-3/5のセンサーはHD動画撮影時に画角が狭くなっていたが、NEX-C3はそのままの画角で動画撮影ができるのだ。ただし、HD動画は1280×720ピクセルどまりでMP4ファイル。フルHDではないのはNEX-3後継機というキャラクターのためか。
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