フルハイビジョンのHDMI出力ができることもあり、再生モードは単なる画像の確認だけではなくさまざまな機能を備えている。画像の確認は、サムネイルや日付別・個別指定のフォルダ単位での管理のほかに、撮影日・曜日でサムネイルの確認ができるモードが用意されている。
個別の表示は、通常表示のほかに、ヒストグラム、詳細表示が可能だ。通常表示時、方向キー↓を押すと編集画面が表示される。画像の回転や、デジタルフィルター、赤目補正、リサイズ、トリミング、レイアウト、ロック、スライドショー、マイカラー登録、RAW現像、動画カット編集、2枚並べて確認、DPOF指定を行うことができる。
RAWデータをカメラ内で現像することも可能だ。出力画素数や露出の変更はもちろん、ノイズリダクションやダイナミックレンジ補正、レンズ歪み補正などさまざまな機能を再設定できる。どの設定がどのような効果となるのかを見るには、このようなカメラ内現像があると重宝する。ノイズリダクションの効果やダイナミックレンジ補正など、ベストな設定を見つけて使いこなしたいところだ。
デジタルフィルターは、このモードでしか使用できない項目もある。このように撮影後に使えるデジタルフィルターが充実している事から、RAWで撮影しておく使い方も良いだろう。ミニチュア効果は、ピントの合う範囲だけではなく、斜め方向など角度の設定変更が出来る。
センサーサイズがコンパクトデジカメと同サイズということで、一般的なズームレンズを搭載したコンパクトデジカメの方が使い勝手は良いんじゃないだろうか?と思っていたのだが、標準単焦点レンズ「01 STANDARD PRIME」から「03 FISH-EYE」にレンズ交換した瞬間そんな疑問はどこかへ行ってしまった。
液晶モニターに広がる風景、フィッシュアイレンズの独特の広がりが実に楽しい。上下に、左右にカメラを向けるとまるで違った絵になる。なるほど、こういうメリハリのあるレンズラインアップは面白い。大がかりなコンバージョンレンズではなく、交換レンズであること、しかもコンパクトなレンズであることがPENTAX Qの魅力であることが理解できた瞬間だ。
今後、レンズ交換が楽しい思える個性的な焦点距離の「ユニークシリーズ」や、画質を追求した「高性能シリーズ」のラインアップが充実すればユーザーの満足度は上がりそうだ。
試作機ということもあり、画質に関する評価は製品版が出てからとなるが、コンパクトデジカメにありがちなノイズリダクションで塗りつぶしたような画像ではなく、多少デジタル処理はされているがほどよく解像感のある画質となっているように感じた。製品版では、画質を含めどれだけ変わってくるのか期待したい。
※記事で紹介しきれなかった写真をITmedia デジカメプラスのFacebookページで公開しています。ぜひ、こちらもご覧ください。
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