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第156回 秋空と雲と切り取り方の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2012年09月13日 11時00分 公開
[ITmedia]

空は切り取り方がポイント

 朝日夕日というと、つい東や西の空を見てしまうものだが、北や南の空もまたよし。

 何しろ、こんなである。

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 上は早朝の南の空。左手(つまり東)から日が当たっていて、そっちが赤くなってるのが分かる。南からこちらにせまってくる低層の雲がいい。この左手の雲にフォーカスするとこうなる。

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 続いて夕方の南の空。そらに巨大な矢印登場。

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 シャッターを切った後によく見ると、左上に月が出ていた。矢印雲に気を取られて気づかないところだった。というわけで広角で撮り直し。ちょうど矢印の先に月が登っていたのだった。

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 なんかこっちの方が面白い。

 空を撮るとき、ピントが合わないことがある。特に雲が薄かったり快晴だったりすると、カメラ的にはピントを合わせる手がかりがなくてどうしようもないのだ。

 そういうときは無限遠、まあ100メートルも離れたものにピントを合わせれば無限遠と同じなので、遠くの建物か何かにAFロックするといい。そして空の滑らかさが出るよう、ISO感度は低めに。

 露出は、昼間で雲が多いときや空をさわやかに撮りたいときは少しプラスで、夕景などコントラストの高さを生かしたいときや、空の青さや赤さを濃く出したいときはマイナスで撮るといい。ホワイトバランスは太陽光に固定しちゃうのがお勧め。

 ちょっと構図の話が続いたけど、縦か横かも大事。

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 雲がこっちに連なってくるさまが面白かったので広角で狙ってみたけど、こういうときは縦位置にしたほうが奥行き感を出せる。雲の行列ですな。

 縦横の差をもうひとつ。

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 これは2つの雲が90度に重なってていて、下の雲が上の雲を支えてるように見えたのが面白かったわけで、縦位置にして上に真っ青な空間を入れた方がその関係性がきれいに出た。飛行機が上空を飛んでくれたのはたまたまです。

 おまけを2つばかり。

 空は空にだけあるんじゃないという話。ほどよい天気だと水面にも空はいるのだ。iPhoneで撮った写真だけど、こんな感じに。

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 下の写真では、ボートがやってきたのでそれを見計らって水面を狙ってみたところ。ちょいとサワヤカすぎる感がないでもないけど。

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 最後に同じ場所でパノラマ撮影してみた。

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 空は広い分、切り取り方でいろんな顔を見せてくれるのがまた面白いのだ。

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