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光学30倍を気軽に楽しむ、クラシカルスタイルデジカメ「DSC-HX50V」(2/3 ページ)

» 2013年05月23日 14時19分 公開
[佐藤眞宏,ITmedia]

露出補正ダイヤルの使い勝手

 外観上の大きな特徴となっている露出補正ダイヤルだが、本製品における露出補正と撮影モードとの関係はちょっとだけ分かりにくいかもしれない。

photo 指かかりのよい位置にある露出補正ダイヤル。並ぶ撮影モードダイヤルにはシャッタースピード優先(S)や絞り優先(A)も用意された。これはHX30Vにはなかった項目

 ダイヤルによる露出補正は基本的にP/A/S/Mのマニュアル系撮影モードのみ有効で、フルオート系撮影モードとシーンセレクトでは無効。ただ、フルオート系撮影モードでも、おまかせオート/プレミアムおまかせオートならば、露出補正そのものは背面十時キー下から呼び出す「マイフォトスタイル」から行える。

 おまかせオート/プレミアムおまかせオートは被写体認識や重ね合わせなどをカメラ任せにできる便利な撮影モードだけに、これら撮影モードで露出補正ダイヤルが機能しないのはちょっともったい。おまかせオート/プレミアムおまかせオート時の露出やホワイトバランス調整などをマイフォトスタイルからの操作に集約することで、操作性の向上を狙ったと思われるが、露出補正ダイヤルは使いやすく目立つ位置にあるだけに、フルオート撮影でも使いたかった。

 撮像素子は1/2.3型 有効2040万画素“Exmor”CMOSセンサーで、ISO感度はISO80からISO12800まで。ISO感度はISO12800まで上げられるとはいえ、ISO6400/ISO12800はいわゆる重ね合わせ処理――正確には撮影時に画素加算によって感度を上げた画像サイズの小さな写真を撮影し、そこへノイズ低減と全画素超解像による画素数復元を行い、ISO感度の高い画像を作り出す処理――を経る。

 ISO感度を変えながら撮ってみると分かるが、ISO3200を超えると等倍表示にしなくともザラツキが目立つ。ISO3200以上については緊急避難的な使い方になるだろう。

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photophoto 左上からISO800、1600、3200、6400、12800 いずれもノイズリダクションは出荷時設定の「標準」

 普及価格帯のコンパクトデジカメでは虹彩絞りではなくNDフィルターによる光量調整を行う場合も多いが、新製品では撮影モードダイヤルに「A」(絞り優先)の項目が設けられたことから分かるよう、5枚羽根による虹彩絞りを備えており、7段階(F3.5/4.0/4.5/5.0/5.6/7.1/8.0)に絞り値の調整が行える。1/2.3型というセンサーサイズもあり、開放まで絞りを開けてもクッキリと背景をボカすまでには至らず、F8以上に絞ることもできないので、使いどころが難しいかもしれない。

photophoto F3.5(写真=左)とF8(写真=右)。いずれもワイド端

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