ITmedia NEWS >

実用度の高いハイエンドミラーレス 「OLYMPUS OM-D E-M1」(2/4 ページ)

» 2013年10月01日 00時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

ハイエンド機らしい操作系

 ボディはE-M5に比べて少し大きく重くなった。

 OMシリーズらしい「とんがり帽子」な意匠は残したまま、グリップ部がでっぱり、ホールディングしやすくなった。プロやハイアマチュアもターゲットにした最上位モデルということで、使い勝手もデザイン重視から実用性重視へと切り替わったと思っていい。

 飛び出したグリップはやや細めだが、その上に前ダイヤル+シャッターで、右手でのホールディング感がよくなり、グリップとマウントの間にボタンが2つついた。ひとつはワンプッシュホワイトバランスに割り当てられている(かつて、オリンパスが出したレンズ一体型の一眼レフ、E-10がこれを採用していた)。この2つはカスタマイズ可能なので、グリップしたまま指をちょっと伸ばしていじりたい機能をセットしておくと超便利。

photo 正面から。マウントの横に2つカスタマイズできるボタンがついた。これは便利。もうひとつ、外付けフラッシュ用のシンクロ接点も用意された
photo 上からシャッターボタンの位置や前後ダイヤルの位置。ファインダー部の左に2つのボタンなど、E-M5から操作系はかなり変わっている

 背面に行くと、ボディの横幅が少し大きくなった分、モニタ横のスペースに余裕ができ、ボタン類も押しやすくなった。E-M5では狭いスペースにボタンが並んでいる感があったが、E-M1ではしっかり親指を置くスペースもあってよい。

 さらにE-P5で採用されたカスタマイズできるレバー(1と2で前後ダイヤルの役割を変えるためのレバーだが、フォーカスモード切り替えにも使える。わたしは後者にセットするのが一番しっくりきた)に加え、上面にHDR/連写ボタンとAF/測光モードボタンがついた。これらはボタンを押してダイヤルを回すことでさっと設定を変えられる。

photo 背面。EVF横のレバーはE-P5で採用されたものと同じ

 E-M5は上級機なのに画面のメニューを介さないと変更できない項目がけっこうあってもどかしさも感じたが、E-M1ではかなり解消されたのがよい。

 EVF+チルト式背面モニタという組み合わせはE-M5を引き継いでいるが大きく変わったのはEVF。E-P5と同時に登場した外付けEVF「VF-4」と同様、ひとまわり大きくぐっと見やすくなったのだ。E-M5のEVFと同じ倍率で撮り比べたので見てもらえると大きさの違いが一目で分かる。

photophoto 左がE-M1、右がE-M5

 これだけ違うのである。フルサイズの一眼レフでファインダーをのぞいたときと同じような大きさで見える。表示のタイムラグも少なくなり、新しくバックライトの輝度を自動調整する機能で使い勝手はぐっと上がった。

 すごく細かい事だが、背面モニタがチルトしているときはアイセンサーがキャンセルされる機能はいい。E-M5ではモニタをチルトさせてタッチAFを行う際、その指がアイセンサーをふさいで画面がEVFに切り替わってしまうことがあったが、それが解消されたのだ。

 と、ざっとE-M1で新しくなった点を中心に書いてきた。

 ほかにもHDR機能がついたり、新たにカラークリエイター機能がついたり、Wi-Fiに対応したり、防じん防滴に加え-10℃という低温時の動作を保証したりと注目すべきポイントは数多くある。

photo HDR/連写ボタンを押すとこの画面になり、前後のダイヤルでさっと変更できる。これはよい
photo 測光モード、AFモードボタンを押すとこうなって前後のダイヤルでさっとモードを切り替えられる

photo 前後ダイヤルで色合いと彩度を変更できるカラークリエイター
photo AFポイントはより細かく指定できるようになった

photo 豊富なカスタマイズできるボタンやレバーをどう使うかは重要。うまく設定するとかなり使いやすくなる
photo E-P5から採用されたWi-Fi機能。スマホと接続して使える。設定は画面のQRコードを専用アプリ(O.I.Share)から撮影するだけと簡単。面倒なパスワード入力はしなくてよい

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.