さまざまな「写真展」を随時紹介していく本コーナー。今回は銀座ニコンサロンで、2014年7月2日から開催中の神田開主写真展「地図を歩く」を案内する。
作者は、北関東の地で暮らす中で培った目と感覚で、場所と場所とをつなぐ境界のような、そんな光景を探し歩いては撮り続けてきた。
見慣れた景色の中にジッと佇んでいると、今まで気づかなかった場所の移り変わりや、当たり前のようにそこに在ったものの姿が浮かび上がってくる。都会とはまた違う時間の流れの中で、いつとも知らずその営みは変わっていき、静かに姿を変えていく景色のさまは、見知っていたはずなのにどこか遠くまで来たような、そんな錯覚さえ想い起こさせる。
景色は移るともなく移り変わり、近づき過ぎれば浮き足立ち、離れ過ぎればどこか遠い出来事のように現実感が薄れてしまうその合間を、縫うようにして歩をすすめていく。
驚くほどにきれいな景色が広がっているわけでもなければ、深く刻み込まれた歴史の片鱗を感じさせるものでもない。
自身の在所を探し歩き、場所の成りたちを見つめながら、とり留めない景色の中にいつの日かの故郷の姿を重ね合わせて、歩いた足跡をかたち作っていく。
モノクロ約30点。
名称 | 神田開主写真展「地図を歩く」 |
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開催期間 | 2014年7月2日(水)〜7月15日(火) |
開館時間 | 10時30分〜18時30分(最終日15時終了) |
定休日 | 無休 |
入場 | 無料 |
会場 | 銀座ニコンサロン |
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