前回のインプレッションでご紹介したとおり、「FUJIFILM X-T10」は本当にコンパクトで軽い。ハイエンドモデルの「FUJIFILM X-T1」譲りの高性能で、画質も撮影フィールも素晴らしいし、ブラブラと気軽に持ち歩けて、気になった被写体を美しく撮影できる。そして何よりも嬉しいのが、定評のある「Xマウントレンズ」を使えることだ。
富士フイルムは他にも「X100T」や「X30」など、コンパクトで高画質なカメラをラインアップしているが、それらとあまり変わらないサイズ感で、豊富な高性能交換レンズを使えるのがスゴいのだ。ワイドズームから望遠ズーム、そして大人気の明るい大口径単焦点レンズまでそろえられているので、あらゆる被写体に対応できる。これは本当に心強い。X-T10を入手したら、ぜひともさまざまなXマウントレンズを試して、素晴らしい画質を体感してほしいと思う。
今回はX-T10に大口径単焦点レンズ「XF56mmF1.2 R」を装着して、ブラブラとスナップ撮影をしてみた。開放から品のある写りを見せてくれるレンズは、Xマウントユーザー必携の一本だろう(APD仕様もお勧めだ)。
横浜を訪れたらたいてい寄る喫茶店のベンチ。XF56mmF1.2 Rの開放で狙ってみた。優しく暖かいボケ味がいい雰囲気だ。X-T10のEVFは見やすいので撮影がラクである。
「ポートレートレンズ」として定評のあるXF56mmF1.2 Rだが、日常使いのスナップレンズとしても優秀だ。「新AFシステム」のおかげでストレスなく一瞬を捉えられる。
チョイ絞りで撮影しても、美しいボケを楽しむことが可能だ。横浜ベイブリッジにフォーカスして手前の人物を柔らかく写し出してみた。
「オートモード切替レバー」をオンにしてヨコハマ名物・氷川丸を撮影。フルオートながら重厚感溢れる仕上がりとなった。コッテリとした色合いが富士フイルム機らしい。X-T10はカメラ任せでもよさそうだ。
薄暮の時間帯はこのレンズが真価を発揮する。絞り開放でヨコハマを遊んで撮ってみた。手すりをややローアングルで狙ったが、X-T10のチルトする液晶のおかげで、しっかりとフレーミングしてシャッターを切れた。
X-T10に単焦点レンズを組み合わせれば、美しいボケの世界を堪能できる。AFエリアを最小にして、中央の花弁を狙ってフォーカスした。絞り開放でも正確なピント合わせができるのが嬉しい。
X-T10は豊富な高性能Xマウントレンズを使うことによって、グンと表現の幅が拡大する。レンズキットの構成に、もう一本レンズを加えて撮影を楽しんでみてはいかがだろうか。
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