同氏は、「多くのCIOがITがコストセンターでなく、プロフィットセンターになることを経営者にアピールしたいと考えている。」と話す。これは、今後の情報システムが、サービス指向のアーキテクチャ(SOA)へと移るとともに、より多くのビジネス要件を取り込んでいくことを前提にしている。異なるシステム間をSOAP、WSDL、UDDIといった標準技術で統合するWebサービスが、SOAにおける中核的な技術になっていることも、システムの柔軟性を確保するために重要になる。
そして、アプリケーションが実現するビジネスプロセスは、今後も絶えず発展の道をたどることも強調した。
たとえば、航空会社のチェックインキオスクは1999年に創案段階のサービスとして登場。その後、2001年の同時多発テロの影響もあり、2002年にはミッションクリティカルなシステムになった。そして、2004年現在では標準化され、当たり前の存在になっている。
そのため、今後は、航空会社にとっての差別化の手段ではなくなっていく可能性もある。将来的には、携帯電話やPDAを使った形へと発展するなどして、現行のチェックインシステムは姿を消すことも考えられる。ただし、アプリケーションの世界では、過去の機能を統合したり、複合化したりするという選択肢により、新たな発展が生み出されることもあるため、「一方通行ではない」という。
情報システムが、コロコロと変わるビジネスプロセスに対応する柔軟性を持ったとき、「CIOは、CPIO(チーフプロセスインフォメーションオフィサー)へと名を改めることになる。」(クラウス氏)
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