ネットワークアプライアンスのDataONTAPは、「Snapshot」と呼ばれるシステム稼動中のオンラインバックアップ機能が標準で組み込まれている。DataONTAPのファイルシステムである「WAFL」(ワッフル)では、更新時に上書きするのではなく、別のデータブロックを用意し、そこに更新分のデータを書き込む。このため、1世代前のデータが上書きされずに残っているデータブロックへのポインタを保持することによって、バックアップイメージの保持が可能となる。データをコピーする手法に比べ、瞬時に、しかもムダにストレージを消費しないという利点がある。
Snapshotの機能を応用し、ディザスターリカバリー(災害復旧)のソリューションを提供する「SnapMirror」オプションもある。最初はリモートサイトにすべてのデータをコピーするものの、それ以降は変更のあったブロックだけをミラー先に転送するため、ネットワーク帯域の消費は少ない。
また、ネットワークアプライアンスでは、テープドライブの代替装置としてATA接続のハードディスクドライブを採用した「NearStore」も用意する。やはり、Snapshotの機能を応用しているため、変更のあったブロックだけを転送すれば済むという。
こうしたストレージの簡素化や高可用性に強みを持つネットワークアプライアンスは、Oracleシステムでの導入実績も数多くあり、両社共通の顧客はワールドワイドで数千社に上るという。この1月末には、両社が北京に共同ストレージ・ソリューション・センターを開設したことも明らかにされたばかり。中国のレッドフラッグ・ソフトウェア、日本のミラクル・リナックス、そして韓国のハーンソフトが共同開発したAsianuxに対し、Network Applianceはすべてのストレージソリューションの包括的な認証プロセスを開始しているという。
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