知らないと恥ずかしい、ITIL超基礎運用管理のベストプラクティス集「ITIL」とは何か?(4/4 ページ)

» 2005年07月29日 08時01分 公開
[東郷茂明(プロシード),ITmedia]
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・教育、研修事業

主に、ITIL資格対象研修(ファンデーション認定、マネジャー認定)。ITILの内容を学ぶ、理解するためのもの。

・コンサルティング事業(現状分析、改善、導入支援)

組織にITILのフレームワークを導入するためのサービス。システム運用のプロセスを改善するためのもの。

・ツール導入事業

ITILの実装、運用を手助けするためのツールの導入。サービスデスクの運用支援、構成管理データベース(CMDB)の運用、サービスレベル管理の支援など。

・アウトソース事業

顧客のシステムを預かって運用する際に、ITILに即した運用を行い、顧客に対して品質の向上とコストの削減を提案する。現状の運用の問題の課題解決を図る。

・認証(BS15000)事業

BS15000を取得することにより、ITサービスマネジメントのプロセスを採用した運用を証明する。コンサルタント、監査員向けの資格対象研修もある。

図5 ITサービスマネジメント導入の例

 ITサービスマネジメントやITILが、ここまで広がったのには、さまざまな理由が考えられる。「経営・ユーザー部門から見て、IT部門がブラックボックス化されており、何をやっているのか分からない」「運用のプロセスが属人的である」「運用業務、トラブル対応の優先順位が明確でない」「現場の残業が多い」――などである。

 1つ確かなことは、ITILの採用がそれを解決する一助になるという点である。ITILの重要な効果の1つに「明確化」というものが挙げられる。「IT部門と経営・ユーザー部門との間でのSLA」「ユーザー企業とベンダー企業との間での共通言語の利用」「ワールドワイドにおける標準の採用」――これらはいずれもITの運用を明確化する。

 ITILは今後も日本でさらに急速に広がりを見せると思われる。競争力強化のため、IT部門の業務内容の明確化のため、ぜひ採用を検討する必要があるだろう。

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