製品ごとに担当する社員は、生産現場にすぐに不良発生情報を伝えるが、この際、デヂエの入力係は「不良品改修指示書」をプリントし現場へ出す。もちろんこの情報もデジタルデータとして保管され、改修の作業が未対応、対応中、対応済みといったステータスで管理され、顧客からの問い合わせにも正確に対応できるようになっている。
「こうした一連の情報の流れは、デヂエ導入の前からも当たり前のこととしてやっていたわけですが、データとして蓄積できるようになった、簡単に整理された情報を見られるようになったことが大きいですね」と金子氏は話す。
同社ではデヂエ導入後、不良品発生を詳細に分析し、同様のミスによる不良品発生が起こらないようにするにはどうすればいいのかミーティングを重ねた。こうした活動もあり、同社の不良品発生率は導入前よりも30%低減したという。
これは設計、組み立てといった現場への改善情報のフィードバックが効を奏したわけだが、作業手順などによって変化する製品のクオリティの改善などは、ベテラン社員だけでなく、若手の現場作業者のレベルアップにつながっている。これからも情報活用による改善は続いていくだろう。
「月刊アイティセレクト」2007年9月号 「業務革新事例大研究」より)
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