金融不安を筆頭に、さまざまな不安が世の中を覆い尽くした2008年。そんな中でエンタープライズ関連のニュースで注目を集めたのものを紹介しよう。
2008年はさまざまな不安が世の中を覆い尽くした1年となった。金融不安は誰の目にも明らかな形でわたしたちの実生活に影響を与え、2009年に入ってもそれは続くとみられる。企業が経営判断を迅速に実行するための基盤として何を選ぶのか、2009年はユーザー企業の動きが注目される。
さまざまなことがあった2008年、ITmediaエンタープライズで最も読まれた記事は何だったのだろうか。ページビュートップ10の記事を紹介しよう。
トップ10にGoogle関連のトピックが3つ。業界大手であるMicrosoftのトピックも含めると、実に7本だ。仮想化やクラウドなど新しい時代の技術が台頭している中で、世の注目はこの2社に集まっているといえそうだ。
1位となったのは、「Vistaは死んだ」という衝撃的なフレーズではじまるeWeekの記事。Windows Vistaへの失望と、Vistaの後続OSとして開発が進められている「Windows 7」のカーネルはVistaベースで本当によいのかを疑問提起したものだ。一方で、2009年以降に活性化するとみられるクラウドコンピューティング時代に向けて「Windows Azure」も発表したMicrosoft。アプリケーションプラットフォームが複層化し続ける中、同社がどれだけ支持を集めるかが注目される。
ここで、それぞれのセグメントに応じたコンテンツを提供している「PlanIT」「AdminIT」「DevIT」から、開発者向けのコンテンツを扱うDevITの年間トップ5も紹介する。
順位 | 記事タイトル |
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1位 | ブラウザの新境地? Ubiquityが変える衝撃のブラウザ体験 |
2位 | 「史上最速」Firefox 3、正式リリース |
3位 | 会津若松市のOpenOffice.org導入、職員の本音 |
4位 | LANケーブルの仕組みを理解して自作せよ |
5位 | Google Chrome初心者のためのワンポイントアドバイス |
Firefoxの拡張機能であるUbiquityなど、ブラウザ周りの開発動向に注目が集まっていることが分かる。また、OpenOffice.orgもバージョン3.0のリリースや、自治体での大規模導入事例などで多くの話題を集めた。
記者個人は、若い世代の台頭を感じた1年となった。MicrosoftのImagine Cupしかり、高専プロコンしかり。世間的にはデジタルネイティブなどとも呼ばれることもある彼らは、水や電気と同じ感覚でインターネットをはじめ、ITに慣れ親しんでいる。そうした彼らが次の時代を担うため、その才能を開花させつつある様子がさまざまな場面で見て取れた。記事下の関連記事にはそうした記事をピックアップしたが、そうした動きは2009年もウオッチしていきたい。
2009年は新たな企画も複数開始予定となっている。中には以下のような企画も……。来年もITmediaエンタープライズにご期待ください。
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