アダプテック、Unified Serial RAIDコントローラ新製品を発表

データセンター向けストレージソリューションを提供するアダプテックジャパンはUnified Serial(ユニファイド・シリアル)RAIDコントローラの新製品となる「5Zシリーズ」3機種(5405Z、5805Z、5445Z)を出荷開始した。

» 2009年06月25日 18時26分 公開
[ITmedia]

データセンターでの保守管理の負荷を低減

 5Zシリーズはフラッシュメモリベースのキャッシュプロテクションモジュールを搭載しており、バッテリ交換・廃棄が不要でデータセンターの管理コストを削減するとともに、データ保護を高め、環境負荷も低減できるという。

 RAIDコントローラは、一般に電源障害時のキャッシュデータ保護のためにバッテリバックアップユニット(BBU)を搭載している。BBUはリチウムイオンバッテリを利用するため、電源障害時のデータ保護可能時間は最大72時間となっている。またBBUは常に機能を監視する必要があり、コントローラカードとは別に購入するケースが多く、半年から1年ごとに高価なバッテリを交換しなくてはならなかった。こうした作業が特に大規模なデータセンターなどで大きな負荷として問題となっていた。

 5Zシリーズは、リチウムイオンバッテリの代わりに大容量キャパシタ(コンデンサ)を活用し、交換や廃棄を不要にし、コントローラのオンボードキャッシュ内のデータをNANDフラッシュメモリにコピーする仕組みを採用している。

 電源障害が発生した場合、大容量キャパシタが供給する電力でキャッシュ内のデータがフラッシュメモリにコピーされる。電力が必要とされるのは、データのコピー時のみで、コピー完了後は電力消費は発生しない。電源障害が復旧すると、フラッシュメモリ内のデータはコントローラのオンボードキャッシュにコピーバックされ、通常通りのオペレーションが再開されるという。

 5Zシリーズはコントローラキャッシュ内のデータを最大10年間保護することができ、インストレーションや監視、メンテナンス、廃棄、交換は必要ない。また、充電に数時間かかるリチウムイオンバッテリとは違い、数分で充電できるため、すぐにキャッシュ保護を開始でき、RAIDパフォーマンスの最大化も即座に実施することができる。

 アダプテックでは、参考価格として5405Z(内部4ポート)が8万円程度、5805Z(内部8ポート)が9万円程度、5445Z(内部4ポート、外部4ポート)が10万円程度としている。

発表された3機種の1つ「5405Z」

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