点検:ストレスなきデジタル情報整理術

ペーパーレスを失敗しないための“はじめの一歩”点検 ストレスなきデジタル情報整理術(2/2 ページ)

» 2010年03月16日 08時15分 公開
[大木豊成,ITmedia]
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「後で読む」は本当か?

 取引先から送られてきた資料やイベントなどでもらってきた資料などを、「後で読もう」と思って積みっぱなしになっていることはないでしょうか。読もうと思っていた資料がいつの間にか半年、一年と時間が経過してしまっていることはないでしょうか。

 わたしは、すべての作業はプライオリティ付けがされると考えています。つまり、現時点においてどの作業が一番重要かといった順位付けのことです。そこで順位付けされた結果、その資料を読むという作業は後に回されたわけです。後に回された資料は、「いつまでに読む」という期限が切られているわけではないので、ついつい忘れてしまいがちです。本当に読まなくてはならないのであれば、もっと扱いが変わってくるものでしょう。そうではないから、「後で読もう」のまま書類の山となっていくわけです。

 ただ、ここで難しいのは読もうと思った気持ちは嘘ではないということです。その時は、本当に後で読もうと思ったわけですから、それを退ける必要はないと思います。いったんはそこに積んでおけば良いのです。大事なことは、毎日最低でも毎週棚卸しをすることです。例えば金曜日の退社前などに時間を決めて、「要らない資料は捨てる」「必要なものは目を通す」「ファイリングする」といった具合に整理しておくことです。

 最近は、スキャナも優れたものが増えていますので、資料をスキャンしてルールを決めて保存しておけば、モバイルPCやiPhoneと一緒に持ち歩くこともできます。

 「後で読もう」のまま放置する習慣が身についていると、デジタルだけで整理するなんてことはできません。デジタル情報整理術の基本は身の回りの整理からです。あなたのデスク周りはいかがでしょうか。「退職したんじゃないか」と思われるくらい整理されているでしょうか。それとも、何がどこに置いてあるか分からない状態にはなっていないでしょうか。マウスも使いづらいようなスペースのないデスク周りになってはいないでしょうか。

 まずデスク周りを整理する。これがはじめの一歩です。

著者プロフィール:大木豊成(おおき とよしげ) 

大木豊成

人材育成コンサルタント。米国PMI認定ProjectManagementProfessional取得。シンガポール大学卒業後、数々の事業立ち上げおよび企業立ち上げを経験。ソフトバンク在籍中の経験を「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」(ダイヤモンド社)にまとめて出版した。現在はコンサルティング業のかたわら、専門学校での非常勤講師、講演などに奔走する。


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