IDC Japanの調査によると、2010年における企業のIT投資は前年比でマイナス成長になる。プラス成長に回復するのは2011年前後になるという。
調査会社IDC Japanは6月28日、国内産業分野および企業規模別のIT投資動向と予測の調査結果を発表した。
2010年のIT投資額前年比成長率では、999人以下の中堅・中小企業がマイナス3.5%(IT投資額:3兆2473億円)、1000人以上の大企業ではマイナス1.7%(同5兆9482億円)になる見通しだ。
中堅・中小企業における2010年のIT投資額前年比成長率を細かく見ると、1〜99人の小規模企業はマイナス3.8%(IT投資額:1兆693億円)、100〜499人の中小企業はマイナス3.4%(同1兆4105億円)、500〜999人の中堅企業はマイナス3.0%(同7676億円)になる見通しだ。
IDC Japanによると、中堅・中小企業の中には、業績が回復傾向にある企業と低迷している企業が混在しており、IT投資の抑制傾向が続いている。これを受け、2010年のIT投資はマイナス成長になるという。投資抑制傾向は大企業も同じであるとしている。
同社によると金融、サービス分野を中心に、2010年後半からシステムの刷新や新規開発案件が再開されるという。中堅・中小企業および大企業のIT投資額前年比成長率は、2011年前後にプラスに回復すると予測している。
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