Microsoft、150億ドルでFacebook買収を提案していた

MicrosoftはかつてFacebookを買収しようとしたが、マーク・ザッカーバーグ氏に断られた。現在、両社は提携を深めている。

» 2010年12月13日 12時02分 公開
[Nicholas Kolakowski,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは150億ドルでFacebookを買収しようとし、(Facebook創設者の)マーク・ザッカーバーグ氏はそれを断ったようだ。

 「われわれはFacebookを買収しようとした」とMicrosoftのコーポレート戦略・買収担当上級ディレクター、フリッツ・ランマン氏は12月9日にLe Web '10カンファレンスで(TechCrunchが報じたように)語った。「当時、FacebookはMicrosoftと多くの類似点があった」

 デビッド・カークパトリック氏著の「The Facebook Effect」によると、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOはパロアルトにザッカーバーグ氏を訪ね、150億ドルの買収案を提示した。だがザッカーバーグ氏は自身のプロジェクトを自分で管理したかった。それは中規模の国を買えるだけの金額と比べ、どのくらいの価値があるのだろうか。

 しかしMicrosoftは2億4000万ドルもの金額をFacebookに投資した。同社の1.6%の株式に相当する額だ。両社は過去数カ月の間に、多数の取り組みで協業している。

 MicrosoftとFacebookは10月に、BingとFacebookの検索結果からアクセスできる新たなソーシャル機能について、提携強化を発表した。その1つ「Liked Results」は、Facebook上の友人が「いいね!」をクリックしたWebサイトとリンクを表示する。「Facebook Profile Search」では、ユーザーのFacebookのコネクションを使って、より関連性の高い検索結果を表示する。

 「リアルで堅固で持続性のあるソーシャルシグナルを提供するときだと思う」とMicrosoftのオンラインサービス部門上級副社長サトヤ・ナデラ氏は10月13日にBing Communityブログで述べていた。「Facebookは既にインターネットの変革を導いている。5億ユーザーに達し、毎日Facebook内で作成されるコンテンツの量は驚異的だ」

 その後Microsoftは同社のオンラインアプリプラットフォームDocs.comを刷新し、FacebookユーザーがWord、Excel、PowerPoint文書を作成、共有できるようにした。PDF、全文検索、ユーザー生成テンプレート、ドラッグ&ドロップによるSilverlight文書のアップロードなどの新機能も含まれる。

 もちろん、このようなFacebookとの協業で、Microsoftは巨大なブランドとユーザーを活用できる。これらは、同社がGoogleドキュメントなどのクラウドベースのプロダクティビティプラットフォームと戦う上で重要な要素だ。Facebookにとっては、Docs.comなどのプロジェクトでMicrosoftと協力することで、ユーザー向けの機能を新たな方法で拡大することができる。

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