「ビン・ラディン殺害」の公式発表がオバマ大統領によってなされる直前、ドナルド・ラムズフェルド前国防総長官の補佐官キース・アーバーン氏がこの情報をツイートしていました。(中略)わずかなフォロワーしか持たない彼のツイートが、いかにして広範囲に拡散することとなったのか――詳細な調査結果が報告されています
前回も取り上げたように、オサマ・ビンラディン殺害について、Twitter上でリークがあったという。これについて、小林啓倫氏「シロクマ日報」の「ビン・ラディン殺害情報ツイート」の拡散に貢献した、2つの条件で、フォロワー数がそんなに多くなかったアーバーン氏のツイートが、いかにして拡散したのかについてさらなる考察が行われた。小林氏が取り上げたのは、SocialFlowによる調査結果だ。
1つ目のポイントが「リークが投じられたタイミング」。「オバマ大統領の緊急演説はその約2時間前に実施が発表され、多くの報道関係者が「オバマは何を話すのか?」を探っていた」ため、注目されやすい状態だったという。
2つ目のポイントは「アーバーン氏のツイートをいち早くリツイートした人物の中に、ニューヨークタイムズ紙の記者が含まれていた」こと。「このブライアン・ステルター(@brianstelter)という人物、ニューヨークタイムズ記者という肩書きだけでなく、フォロワー数が5万人超・Twitter認証済みアカウントということで影響力・信頼性ともに十分なユーザー」だった。ステルター氏が、「ラムズフェルド前国防総長官の主席補佐官であるキース・アーバーンが、次のようにツイートしている:『信頼できる人物から、ウサマ・ビン・ラディンを殺害したとの情報を得た』」とリツイートしたことにより、「アーバーン氏のツイートがオバマ大統領が演説するよりも早く『ビン・ラディン死亡』のニュースを伝える結果となったと言える」という。
逆に言えば、「今回の一件では結果的に正しい情報が拡散することになりましたが、一歩間違えばデマ的なものが拡散していた可能性」もあると、小林氏は指摘。「大きな事件があった後、あるいは何らかの理由で世論の緊張感が高まっている状況では、『ハブ』的な立場にあるユーザーにはより慎重に情報を精査することが求められる」のだ。
小林氏は続きとなるリツイートの責任というエントリーも書いている。ぜひ、合わせて読んでほしい。
以上、5月5〜11日にかけてオルタナティブ・ブログへ投稿されたエントリーの中から、筆者が気になったものを選んで紹介させていただいた。本稿からオルタナティブ・ブログに興味を持たれたならば、ぜひほかのエントリーにも目を通していただきたい。
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