デル、タワー型サーバサイズの垂直統合マシンを発表

タワー型サーバの大きさの筐体にサーバやストレージ、ネットワーク、管理機能を収納した「PowerEdge VRTX」を発表した。

» 2013年06月06日 12時44分 公開
[ITmedia]
Dell PowerEdge VRTX

 デルは6月6日、5のUタワー型サーバサイズの筐体にサーバやストレージ、ネットワーク、管理機能を収納したオールインワンプラットフォーム製品「Dell PowerEdge VRTX」を発表した。26日に発売し、最小構成での販売価格は133万8000円からとなる。

 新製品は、2ソケットサーバのDell PowerEdge M520やM620を最大4台まで搭載でき、最大48テラバイトのデータを保存できるストレージ(SSD、3.5インチHDD12台、2.5インチHDD25台を選択可能)の全領域に全てのサーバから同時にアクセスできる。また、PCIeスロットを8スロットまで拡張でき、ネットワークポートも内蔵する。

製品概要

 会見したエンタープライズ・ソリューションズ統括本部 エンタープライズ・ビジネス開発部長の馬場健太郎氏によると、企業ではBYOD活用による業務環境の変化への対応といった課題を抱えているものの、特に中小企業では専任のIT担当者がいないことやIT機器の設置スペースや騒音などの制約を抱える。また、多数の拠点を抱える企業ではデータセンターへの集約を図ろうとしても、WAN回線の環境によってはそれが難しい場合があるという。

 このため、新製品では「コンパクトデータセンター」をコンセプトに、大半の構成や設定を終えて製品を出荷する「ビルトインオーダー」、また、シンプルな運用管理性やシステムの拡張性などが特徴だとしている。これにより、設置作業での工程を従来比で84%、電源やファン、ケーブルにまつわるコストを72%削減できるという。想定利用シーンとしては仮想デスクトップ基盤のほか、医療機関の情報サービス基盤や工場インフラの管理システムといった業種特化型のソリューションがある。

 同社ではPowerEdge VRTXの導入促進を図るため、仮想化やシステム統合などを支援する「ビジネスレディソリューション」、パートナー向けに無償の検証環境を提供する「Dell ISVプログラム」、既存の「Dell Partner Direct Program」を展開する。

無償オプションのWeb管理コンソールで遠隔拠点にあるマシンをリモート管理できる

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