2013年のデータセンターサービス市場は前年比8.5%増 IDC予測

IDC Japanは、国内データセンターサービス市場の最新予測を発表した。

» 2013年10月01日 15時58分 公開
[ITmedia]

 IT調査会社のIDC Japanは10月1日、国内データセンターサービス市場の最新予測を発表した。2013年は前年比8.5%増の9926億円となる見込みだ。

国内データセンターサービス市場 サービスカテゴリー別売上額予測 2012年〜2017年(出典:IDC Japan) 国内データセンターサービス市場 サービスカテゴリー別売上額予測 2012年〜2017年(出典:IDC Japan)

 同予測によると、2012〜2017年は年間平均成長率7.0%で成長するという。災害対策のため、ITインフラ運用体制やバックアップ体制の強化を図る企業が増えていることが要因となっている。さらに、需要の拡大に合わせて、情報サービス事業者がデータセンターの新設/増設を進めていることも、市場の拡大を支える背景にあるとIDCは指摘する。

 データセンターサービスには、サーバ設置スペースを顧客に貸し出す「コロケーション」と、データセンター事業者が所有するサーバを顧客に貸し出す「ホスティング」の2種類があり、成長率が高いのはホスティングだ。ホスティングには、近年急速に利用が拡大しているクラウドサービスの一部が含まれており、市場拡大を加速させる要因となっている。これまでメールやWebアプリケーションなどのサーバとして使われることが多かったクラウドサービスだが、今後は企業の業務システムのサーバとして利用される事例が増えるとIDCでは見ている。

 大手データセンター事業者ではこうした市場動向を踏まえて、データセンター内でクラウドサービスをベースとした企業情報システム環境を構築/運用する「マネージドサービス」を充実させているという。

 データセンターサービス市場の地域別予測では、東京都のデータセンターは2012〜2017年の年間平均成長率8.3%と、今後も全国平均を上回るペースで市場が拡大することが見込まれている。また、同9.4%の中国/四国地方や、同8.0%の北海道/東北地方でも、複数の大規模データセンターの新設/増設が進められていることから、市場が順調に拡大するものと予測されている。

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