SAP、ウェアラブル端末向けARアプリを発売

SAPジャパンは、ウェアラブル端末利用の際にハンズフリーの作業を可能にする拡張現実モバイルアプリケーションの提供を開始する。

» 2014年11月06日 18時35分 公開
[ITmedia]

 SAPジャパンは11月6日、ウェアラブル端末向けの拡張現実(AR)モバイルアプリケーションを発表した。ウェアラブル端末利用して倉庫などでのピッキング作業や保守保全作業を支援するために開発されたものとなる。

 アプリケーションは、ピッキング作業向けの「SAP AR Warehouse Picker」と保守・保全作業向けの「SAP AR Service Technician」の2種類。ARのモバイルアプリケーションは、オフィスを離れて作業する人々やサービス担当者がリアルタイムなデータへのアクセスを可能にすることから、さまざまな業種の企業や機関における業務効率を高める方法として期待されるという。

 SAP AR Warehouse Pickerは、ピッキング指示の受信や品物やロケーションのバーコードを読み取りピッキングの入力を行うための機能を提供し、ピッキング作業を効率化する。バーコードスキャンや音声認識を使った端末へのデータ入力を通じてハンズフリー作業が実現する一方、認証を簡素化することでスマートグラスなどのウェアラブル端末からユーザー名やパスワードなどの情報を入力する手間がないという。

 SAP AR Service Technicianは、3D CADデータによる作業手順の参照や、音声メモの記録などの機能を提供し、リアルタイムで現場の作業員へ指示できる。作業手順のアニメーションをハンズフリーで確認したり、現場で作業しているサービス担当者が必要に応じて拠点や本部の専門スタッフを呼び出してビデオ通話を行える。こうしたやりとりの音声を録音でき、再生機能でほかの担当者も確認できるようにするなど、作業ノウハウの共有・蓄積が可能になる。

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