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» 2014年12月11日 10時30分 公開

福島の自治体が導入する、住民の安心支える「放射線量マップ」(2/2 ページ)

[池田憲弘,ITmedia]
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データが「安心、安全」をつくる

 町内にあるモニタリングポストは、基本的に環境省の外局である原子力規制委員会が設置したものだが、最近では川俣町独自で除染土壌の仮置き場へ設置している。仮置き場とは、除染作業で発生した除去土壌(汚染土、草木、ごみなど)を一時的に保管する場所のことで、山中にあるほか、町の中心部から少し離れたところに設置しているそうだ。

 「放射性物質を含むごみが集まっているので、危ないのではないかというイメージがあり、仮置き場の設置に反対する人は多かったです。説明会を開いても『安全と言っても、国がウソをついているだけではないのか』という声もありました」(安斉さん)

photophotophoto 除染作業では表土をはぎ取ったり、落ち葉や枝を回収したりする。それらを一時的に保管する場所が必要になる(出典:環境省除染情報サイト)

 仮置き場は本当に安全なのか、住民の体調に影響はないのか。こうした住民の不安に答えるために、同町は2012年度に県内の事業者から8台、2013年度に富士通エフサスから4台のモニタリングポストを導入して仮置き場に設置。放射線量マップにデータを追加した。今後も新たに5台を追加する予定という。

 データを開示してから、仮置き場の安全に対する理解は大きく深まったと安斉さんは話す。「実際に放射線量を測定してみると、他の場所と同等かそれよりも低いことが分かります。今では反対する人はほとんどいなくなりました。川俣町を参考に、同じ県内の西郷村でも放射線量マップの取り組みを行っています」

photo 仮置き場からの測定データをシステムで管理、監視する(出典:富士通エフサス)
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