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» 2016年06月27日 08時00分 公開

競技映像のビッグデータが、リオ五輪のメダルを増やす切り札に?(2/3 ページ)

[池田憲弘,ITmedia]

電源と空間が不足、コンテナ型データセンター導入へ

photo 国立スポーツ科学センター スポーツ科学部 三浦智和さん

 大量の映像データを格納するストレージは、JISS内のサーバルームに設置していたが、データが増えるたびにストレージやサーバを増やしていたところ、サーバルームの電源や空間が足りなくなってしまった。このサーバルームは単なるビル内の1部屋で、専用の施設ではなかったことが原因だ。夏に空調が壊れて、扇風機を回し続けたこともあったという。

 「仮想化でサーバの台数を減らしてはいたのですが、とても間に合いませんでした。運用管理の手間を考えると、クラウド移行も1つの選択肢だったのですが、データが膨大でどうしても高くついてしまう。そのため、自前でデータセンターを持ってしまおうと考えたのです」(三浦さん)

 複数社が参加した入札の結果、日立のコンテナ型データセンターが受注した。コンテナ型は一般的なデータセンターを建造するのに比べて構築期間が短く、費用も抑えられるのが特徴だ。現在のデータ量は約100Tバイトとのことだが、今後は動画の高精細化が進み、コンテンツの数とともにデータサイズも増えることが予想される。増築しやすいコンテナとは相性がよい。「ペタバイト級のデータになっても問題ない」そうだ。

 既存のサーバルームからコンテナ型データセンターへの移行は、2015年度いっぱいかかった。JISSのサーバルームで稼働しているシステムはこの動画データベースだけではない。体力測定の結果、施設内レストランでの栄養評価など、各選手を支援するシステムが詰まっている。

 基本的に止められないシステムであることから移行は難航したが、ネットワークのラックを残して、ほぼ全ての移行が完了した。空調や電源を監視するシステムも導入し、運用管理の手間も減ったという。

 「これまでは働いている場所の隣の部屋がサーバルームだったので、すぐに様子を見に行けたのですが、今は場所が離れたため、どうやって行く回数を減らすかが重要になっています。夏に移行作業をしたときは、コンテナとの往復だけでも相当大変だったので」(三浦さん)

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