“困っている人”をAIで自動検知――東京・新丸ビルで三菱地所、ALSOKなどが実証実験

三菱地所、綜合警備保障(ALSOK)は、PKSHA TechnologyのAIを活用し、監視カメラの映像をAIで解析して“困っている人”を自動検知する実証実験を行う。

» 2018年01月12日 11時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 三菱地所、綜合警備保障(ALSOK)、PKSHA Technologyは2018年1月11日、東京都千代田区の新丸の内ビルディングで、監視カメラの映像をAIで解析して“困っている人”の動きを検知する実証実験を開始すると発表した。

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 実証実験は、2018年1月22日から1月31日まで、新丸の内ビルディングの地下1階で行う。監視カメラに写る来訪者の映像を、PKSHA TechnologyのAI「Vertical Vision」で解析し、「道に迷い辺りを見渡している」「体調が悪くしゃがみこんでいる」といった“困っている人”を自動検知する。

 Vertical Visionは、深層学習技術を用いた画像/映像認識エンジンで、人物の顔の領域や向き、表情など、顔の詳細な特徴を捉え、定量化することで、人の表情や感情を精緻に認識できるという。

 解析結果は、エリアを巡回する警備員が所持するスマートフォンに通知され、手助けに駆け付けるなど、状況に応じたスムーズな対応ができるかを検証する。

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 実証実験を通して、ビルの利用者に対するサービス向上や、エリアのセキュリティ向上、各種事故防止などを目指す。従来はパトロール要員の目視により行っていた「見回り」を、AIによる分析で補助することで、よりきめ細かな状況把握が可能になるとしている。

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