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D4パネル最高峰プロジェクター、エプソン「EMP-TW500」の実力レビュー:劇場がある暮らし――Theater Style(5/6 ページ)

» 2004年11月12日 20時00分 公開
[本田雅一,ITmedia]

豊富な接続端子と高性能なI/P変換

 下位モデルのTW200Hは入力端子の少なさが気になったが、TW500にはデジタル入力端子もある。二つのコンポーネント、ひとつのHDMIを装備。もちろん、S映像、コンポジット映像入力もある。またやや変則的だが、コンポーネント入力端子はアナログRGB入力にも利用可能。垂直、水平の同期信号入力が両コンポーネント入力端子にあり、モードを切り替えることでアナログRGBに対応する。

photo 豊富な接続端子

 このためPCからアナログRGBで接続する場合は、やや一般的ではないD-Subから5RCAへの変換ケーブルが必要になる(パソコン用の場合、D-Subからセパレート信号にする場合は5BNCへの変換ケーブルが一般的)。しかしPCと接続するのであればDVIからHDMIに変換出力する方がお勧めだ。

 また本機は10ビット映像処理回路とファロージャのI/P変換技術「DCDi」を採用している点もセールスポイントとなっている。今年は10ビット映像処理を行っていない方が珍しくなってしまったが、実際に出てくる絵を見る限り12ビット駆動を謳うVPL-HS50と同等の階調はある。

 またDCDiの効果(デインターレス時のジャギー軽減)も実感できるものだ。DVDプレーヤー(マランツDV-8300)の出力をプログレッシブからインターレスにしてみたが、プレーヤー本体のI/P変換ではジャギーが現れる部分でもスムースなエッジとなる。それでいて色の変化は滑らかだ。解像感はやや甘めになるため好みにもよるだろうが、プレーヤーによってはプログレッシブ処理を無効にした方が良い画質になるだろう。

 また本機にはバンディングや色ムラを軽減する調整機能があり、調整後の状態で出荷されている。色ムラ軽減機能は効果的で、評価機では全白の画面を表示させても左右で異なる色にシフトする現象は見られなかった。

 なお、スペック上27dB(ランプモード低の場合)となっているファンノイズは、やはりHS50やZ3といった静音モデルに比べるとややボリュームが大きい。テーブル置きなどで使う場合は多少気になるかもしれない。しかしノイズは低域を中心とした低い音で、あまり耳障りには感じない。視聴位置背後の天井近くに配置するなどすれば、さほど気にせずに済むだろう。

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