デジタルカメラの高倍率ズームがずいぶんと一般的になってきた。キヤノン、ニコン、ソニー、コニカミノルタ、そして松下電器産業といった主要メーカーが光学10倍以上の高倍率・光学手ブレ補正搭載デジカメをリリースしており、競争が激しくなってきている。
高倍率ながら小型軽量が実現できるのは、撮像素子の小さいコンパクトデジカメならではだ。高倍率撮影時の手ブレのしやすさも、光学手ブレ補正でカバーし、幅広い撮影状況に対応できることから、薄型軽量デジカメが一般的な中にあって健闘している。
特に松下電器は、高倍率・光学手ブレ補正搭載デジカメの火付け役でもあり、最近では3倍ズーム機にも手ブレ補正を搭載し、高い評価を得ている。
今回は光学12倍ズーム+光学手ブレ補正を搭載した「LUMIX DMC-FZ5」を見てみる。初代の登場以来、着実にバージョンアップを重ねてきた、高倍率ズームコンパクト機の“定番”だ。
FZ5は、前モデルのDMC-FZ3から堅実なバージョンアップを果たしている。まず、撮像素子が以前の有効310万画素1/3.2インチCCDから、有効500万画素の1/2.5インチCCDに変更された。背面の液晶は1.5インチから1.8インチへ大型化。昨今の大画面液晶ブームからすると、決して大きいわけではないが、液晶の大型化は歓迎すべき改善点だろう。
CCDと液晶のサイズアップをしているにも関わらず、本体サイズは約108(幅)×68.4(高さ)×84.8(奥行き)ミリ・約290グラム(本体のみ)と、前モデルと変わっていない点もポイントが高い。
その真価は、やはりこの小型軽量ボディと言えるかもしれない。現行、500万画素・光学12倍・手ブレ補正というと、FZ5に加えて、キヤノンの「PowerShot S2 IS」、ソニーの「サイバーショットDSC-H1」、コニカミノルタの「DiMAGE Z5」と登場しているが、この中でもクラス最小・最軽量となるのがこのFZ5だからだ。
高倍率になると、カメラとして構えやすい、やや大振りなボディの方が手ブレ回避には有利ではあるが、それを光学手ブレ補正機能でカバーする、と考えれば、小型の筐体は持ち運びやすいので便利だ。
FZ5の筐体は小振りながら、しっかりとしたグリップを備えており、決して持ちにくい方ではない。グリップ自体も大きくなり、シャッターボタンの位置も変更されるなど、さらに構えやすさに配慮している姿勢がうかがえる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR