ユーザーインタフェースに関しては、まずベースモデルといえる「RD-XD91」から採用された「RDエンジンHD」を引き続き採用。基本操作性などは変わっていないが、EPG用のチャンネル設定でスカパー!連動を含めて外部入力から録画する場合、主要専門チャンネルの設定が一覧から選択する形式となった。あくまでスカパー!やCATVの外部チューナーからの録画を行うユーザーへのメリットだが、マニュアルのチャンネル一覧などをにらめっこしながら設定作業を行う必要がなくなった点は大きなポイントだ。
なおユーザーインタフェースやEPG、自動録画機能といったソフトウェアの基本部分は「RD-XD91」や「RD-X6」から大きな変更はないので、これらのレビューも参考にしていただきたい。
デジタル放送の2番組同時録画はRDシリーズでは初サポート。2番組同時録画自体はRDシリーズでは既に実績があるもので、録画予約に関連するユーザーインタフェースもさすがにこなれている。たとえば既存の「W録」機でも地上波アナログ放送で同一番組を2番組同時録画が可能であり、それが今回はデジタル放送にも当てはまる。EPG上で同じ番組を2回録画予約操作すれば良く、TS+TS、TS+MPEG(VR)のいずれかで同じ番組を同時録画できる。
競合製品にあたる日立の「DV-DH1000D」のレビュー時にも取り上げたが、現状のデジタル放送ではDVDへのダビングがムーブ&SDクオリティへダウンコンバートされる状況において、HDクオリティのままの保存用とDVDへのダビング用に同じ番組を簡単に同時録画できることは結構重要だ。また、片方をMPEG録画しておけばDVDへ高速ダビングできるというメリットも生まれる。
デジタル放送の2番組同時録画、正確にいうと「TS2」での録画時のマルチタスク動作に制限が多いのはちょっと気になる点だ。「見るナビ」「編集ナビ」「簡単メニュー」ともに利用できず、利用可能なのは予約録画を管理するための「番組ナビ」だけ。当然、HDDに録画済み番組の再生も行えず、かろうじてテレビ視聴、DVDメディアの再生のみが行える。
RDシリーズの場合、録画予約操作時に選択している録画ユニットで録画予約を行おうとするのが基本だが、本製品ではTS2での録画時の不便を可能な限り回避するため、「TS2」が選択されていても「TS1」録画予約操作を開始するように配慮されている。しかし、同じくデジタル放送の2番組同時録画が可能な日立の「Wooo」が、2番組同時録画中でも自由に録画番組の再生ができる、デジタル専用の録画ユニット(本機の「TS2」に相当)だけでの録画中であれば、レート変換ダビングですら行える点を考えると、RDシリーズにおいても今後の改良を望みたいところだ。
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