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» 2006年07月25日 08時07分 公開

レビュー:ネットワーク機能で新機軸を示したヤマハの新世代AVアンプ (1/3)

ヤマハの「DSP-N600」は、一見、既存モデルの「DSP-AX559」と同一に見える。しかし、“AX”ではなく“N”と記された形式名は、AVアンプの新しい使い方を意味しているようだ。

[本田雅一,ITmedia]

 先月、ヤマハが発表した「DSP-N600」は、一見、同社のAVアンプ「DSP-AX559」と同一のように見える。6チャンネルのアナログアンプを搭載し、同社得意の「Cinema DSP」、さらにフロントスピーカーだけでサラウンド感を引き出す「Virtual Cinema DSP」にももちろん対応。iPod再生機能、コンポジットビデオやS端子ビデオをコンポーネント信号へアップコンバージョンする機能など、多くの特徴がDSP-AX559と重なる。

photo ヤマハの新しいAVアンプ「DSP-N600」。7月下旬発売で価格は9万9750円

 しかし“AX”ではなく“N”と記された形式名は、AVアンプの新しい使い方を意味しているようだ。それは従来のAVソースを豊かな音場で再生するというAVアンプのコンセプトを拡張し、家庭内にあるさまざまなオーディオソースをネットワークでつなぎ合わせるNetworkセンターとしてのAVアンプである。

 その使い勝手や機能を、さっそく試してみることにした。

DSP-AX559を基礎にネットワーク機能を搭載

 DSP-N600が基礎としているのは、定評のある低価格機シリーズ「DSP-AXx59」シリーズの中でも中核に位置する「DSP-AX559」である。以前、このシリーズの最上位モデルである「DSP-AX759」についてリポートしたことがあるが、ヤマハは人気の高いこのシリーズでいくつかの新しいアプローチを試していた。

 まずiPodコントロール専用端子を搭載し、オプションの「YDS-10」を用いることでiPodを簡単に接続し、その中に収められた音楽をAVアンプ側のリモコンで操作可能にした。くわえて13kHz以上の高域が急速に減衰し、低域も痩せがちなiPodのアナログ出力を補完するため、ミュージックエンハンサーという機能を付加した。倍音成分をDSPで補うことにより、音に華やかさを出すというコンセプトである。

 さらにCinema DSPを拡張し、フロントスピーカーのみでサラウンド感を引き出せるVirtual Cinema DSP。2本のスピーカーで簡単にサラウンド音場を体感できるのは、エントリーユーザーに配慮したものだ。

 そしてDSP-N600では、さらに一歩踏み出し、イーサネットを経由した音楽コンテンツの再生、それにUSBポートを介した音楽コンテンツの再生に対応した。AX559同様に搭載するFM/AMチューナーもあわせ、家庭の中にあるあらゆるオーディオソースを自在に操る楽しさを得た。

photo USB再生用のポートは前面に配置。USBストレージクラスに対応したメモリならば何でも利用できる

 イーサネット経由での音楽再生は、インターネットラジオとPC上の音楽ライブラリ再生に対応。Windows Media Connectを用いているため、特殊なソフトウェアをインストールすることなく、Windows XPの標準機能だけでWindows Media Player上で管理する音楽の再生が可能だ。MP3、WMA、WAVの再生に対応する。

 一方、インターネットラジオは「Icecast」(後述)という技術を用いた。インターネット放送のアドレスを紹介するvTunerのサービスに対応しており、同社のサイトに登録されている2000局以上のインターネットラジオ局にアクセスできる。

photophoto インターネットラジオに接続したところ。再生中の局名が表示される(左)。ネットワーク再生、USB再生のトップ画面。リモコンから入力選択で選ぶことも可能だが、iPodライクな操作メニューから再生したいメディアを選択することもできる(右)

 さらにUSBデバイスからの再生だが、これはUSBマスストレージ対応のフラッシュメモリあるいはUSB音楽プレーヤー、USBハードディスクに収められた音楽ファイルを検出し、再生する機能だ。接続する機器側に特別な機能は必要なく、ファイルとして見えていれば再生できる。対応フォーマットはWindows Media Connectと同じくMP3、WMA、WAVファイルだ。

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